2009年9月 3日 (木)

今ひとたびの

 マンガ日本の古典6『和泉式部日記』(中公文庫)

昨夜、NHK「歴史秘話ヒストリア」で和泉式部を取り上げているのを見て、本棚から出してきて読みました。

和泉式部といえば、なんといっても、小学生のときに百人一首で覚えたこの歌coldsweats01

 あらざらむこの世のほかの思ひ出に
 今ひとたびの逢ふこともがな

和泉式部が弾正宮の供養のためにこもり、帥宮と文のやりとりをした石山寺。昔、一度行きましたが、また行きたくなりました。

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2009年8月 2日 (日)

球雷

連日睡眠不足の7月最終週が過ぎて、昨日(土)・今日(日)もイベントで出勤car

来週(日)は前の職場のイベントだし、その間にやることもたまってますが、今日はとにかく、これを読まなきゃ・・・ということで、帰りに書店に寄りました。

 星野之宣『宗像教授異考録』第11集

第1話「扶桑伝説」。小さな島国に住む日本人の巨大なるものへの憧れ・・・というモチーフには、『ヤマタイカ』を思い出してニンマリcatface

第3話「裂けた仮面」は、第1集第4話「大天竺鶏足記」の続編的エピソード。4年前、インドの鶏足山の洞窟で、ガイドの女性を救う代わりに落ちていった亜南くんが、彼のお寺の住職や双子の姉(理論物理学の准教授・蘭藤真北)の回想で登場します。

生前の亜南くんが見つけた宝誌和尚像。その裂けた顔が、インドの洞窟以来の哲学的夢幻に教授を誘ういっぽう、合掌しながら落ちていった亜南くんの「いつかまたどこかで、宗像先生・・・」という言葉が、鶏足山の地割れと隕石落下という形で果たされるというスペクタクルな面も。

そして、第11集の中心をなすのが、第2話「無限回廊」。こちらの舞台は、京都・伏見稲荷大社。公式サイトの朱の鳥居を見たら、行ってみたくなりました。

旧友・高南と出会った教授は、高南が顧問をする歴史研究クラブの中学生たちの疑問(古墳にはなぜ稲荷山とか稲荷塚と呼ばれるものが多いのか)を解く「稲荷」「鏡」「朱」の関係を、「蛇」をキーワードに結び付けます。

その間に織り込まれているのが、教授の32年前の結婚と、東亜文化大の助教授になる前年(福岡での非常勤講師時代)の交通事故の話weep

妻と娘を事故で・・・というのは、これまでにも何度か出てきましたが、詳しく明かされたのは初めて。『伝奇考』『異考録』シリーズを通して、学生時代の回想はときどきあるのに、助教授時代の回想がない理由、なんとなく納得しました。

それに、このエピソードに登場する「球雷」は、私の積年の疑問の答えかもと思いました。ちょっと、説明を引用させていただくと・・・。

“球雷”とは球電とも言い、
落雷の際
稀に報告される現象で、
人魂や狐火に
擬せられることもある。

輝く球体が
短い時間
空中を浮遊しながら、
建物に沿って動いたり
窓から室内へ入り込ん
だりするという。

これがなぜ私の疑問にかかわるかというと、3年前の「近所の火事」という記事にも書きましたが、高校入学前の3月某日の夕方に、向かいの家の軒に沿って動く球体を見たから。

で、CiNii(国立情報学研究所論文情報ナビゲータ)で、「球雷」を検索してみました。ヒットしたのは、日本気象学会『天気』54巻1号(2007年)の藤吉康志・南雲信宏「球雷の目撃報告」のみでしたが、この本文PDFを読んでも、やっぱりそうみたい。

一緒に見た母は「人魂」だと言い、その翌日(日付が変わった深夜)、向かいの家で爆音がして火事になったので気味悪がってましたが、あれが人魂なら人魂を見たことになるし、そうでないなら何を見たんだろう・・・と思ってたので。

というわけで、宗像教授、明日も読み返しますが、早く第12集で再会したいですheart04

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2009年7月10日 (金)

『レオくん』再読

7日に取り上げたときは、内容に触れるのを遠慮しましたが、やっぱり・・・。

 萩尾望都『レオくん』(小学館フラワーコミックスα)

主人公のレオくんは、2歳の雄猫。

8編のマンガと最後の写真(実際のレオくん、たま姫姉さん、マイちゃんの写真に吹き出しをつけたもの)はどれも楽しめましたが、私のいちばんは、巻頭の「レオくんの小学1年生」。

お隣のタツルくんが、給食にプリンが出る小学校に行くのを知り、自分も行きたくなったレオくんは、ママにランドセルを作ってもらって、タツルくんの隣の1年2組に入ります。

「ランドセルせおって 小学校行くの!」というレオくんの希望を聞いて、一緒に小学校に出かけ、「本人(猫)がそう言ってまして 親としては まァ 聞いてあげたいと」と頼むママも、「前例のないことですから」と言いつつ、「ためしにきてみますか?」と答える校長・教頭もシュールですが、面白いのはそのあと。

朝。レオくんはタツルくんと一緒に登校し、学校の購買でおはじきセットを買うようにママから渡されたお金で、キラキラしたボールとバナナの匂いの消しゴムを買ってしまいます。

1時間目は国語。先生が教科書を読み、同級生も声を揃えて読み始めますが、レオくんは買ったボールで遊んで叱られ、あくびをして叱られ、手で顔を洗って叱られ、しっぽをパタンパタンして叱られます。

やっと休み時間になり、同級生とボール遊びをしていたら、たった10分で2時間目に。

2時間目の算数。おはじきセットを買わなかったレオくんは、先生から予備を借りますが、自分の好きな色や形のおはじきを出して、先生から間違っていると言われ、しっぽをパタンパタンさせると、今度は同級生から「しっぽは動かさないのよ」と注意されます。

3時間目の生活。「春の虫はなにかなー?」という質問に、手を挙げて「セミッ !!」と答えたレオくんは同級生に笑われ、授業中にオシッコに行きたくなると、周囲の同級生から「今はダメだよねー」という声。

「いそいで行ってらっしゃい」と先生に言われ、窓から庭に出てオシッコをして戻りますが、それを見ていた先生に叱られ、「お手々も洗ってキレイにしてくるのよ」と言われ、汚れた手とおしりをなめて、また叱られます。

その後、休み時間にタツルくんと会うと、そのまま隣のクラスでサッカーをしてしまい、4時間目の音楽に遅刻して叱られ、同級生も「ちこくだ」「いけないんだよ」の合唱。我慢して泣きながら歌いますが、その日は給食がないことがわかって大ショック。

帰宅したレオくんは、ママが出してくれたプリンを大喜びで食べながら、学校でのつらい記憶を頭の中から消していきますが、「学校どうだった? おもしろかった?」とママに聞かれると、しっぽをパタンパタンさせ、「ぼく 学校 もういい」。ママも、せっかく作ったのに1日で要らなくなったランドセルを手に、「ま いいか ネコだものね」。

・・・と、小学校に猫を置くことで、猫の習性、人間社会の規範や画一性が描かれてますが、4篇目の「ヤマトちゃんの恋」では、同じ1年2組の女の子・ヤマトちゃんから見たレオくんを通して、そんな人間社会で生きていかなければならない子どもの内面を取り上げていて、この2篇だけでも読む価値大。

「心理学専門書の読書」が趣味という萩尾望都には、父-息子関係を描いた『訪問者』、母-娘関係を扱った『イグアナの娘』、母-息子関係と義父-息子のレイプを取り上げた『残酷な神が支配する』など名作が多々ありますが、今回のレオくんのしっぽのパタンパタン(規範への違和感)も、かなり魅力的でした。

※  絵本『トリッポンのこねこ』(教育画劇、2007年)の奥付。

ちなみに、この絵本も、前にAmazonの案内メールを見て買いましたが、文が萩尾望都で、絵は絵本画家のこみねゆら。届いてから萩尾望都の絵じゃないのに気づき、パセリcatが「どうしたの? それは何?」と寄ってきたので、「絵本だよ」と読んであげましたcoldsweats01

話を戻して、次に面白かったのは、2篇目の「お外に出して」。

ある日、レオくんは縁側の窓をカチャカチャして、「雨だよ」というママに開けてもらい、回れ右して玄関へ。ドアをガシガシして、「おげんかんはちがうもん」といって開けてもらい、また回れ右して台所へ。「同じだって」というママに、「お台所はちがうもん!」「前 ここから出たとき お天気だったもん!」。

なるほど、そうよねえ(ちゃんとレオくんに付き合ってるママもえらい)と思って読みました。

その次が、3篇目の「レオくんのお見合い」。

ママの友人・マルちゃんのおばさんが始めたお見合い教室で、婚活することになったレオくん。相手の4人の女性は、それぞれ自分の理想(共働き・家事平等型、専業主婦型、共働き・ご飯はデパ地下で購入・子ども不要型、ヒモ囲い込み型)を披瀝し、レオくんも努力しますが、4人目に対する「今とかわんないのなら ママのほうがいい」に爆笑。

7篇目の「レオくんの映画スター」は、大島弓子『グーグーだって猫である』の映画化を知ったレオくんが、グーグー役のひとり(似た猫を何匹も使って1匹に見せるから)になろうと、顔や体にクレヨンでアメショーの模様を描き、撮影所に潜入して失敗する話。

帰り道、三毛猫のタマ役は逃したものの、猫の集会シーンでエキストラをしたたま姫姉さんから、「メイクとってふつうのシマネコになってたら 集会のメンバーでいけたんじゃない?」と言われますが、そのままのレオくんでいいんだよという意味では、『レオくんだって猫である』といえる1篇。

というわけで、猫好きな人、猫の親をしている人、『グーグー』の読者はもちろん、人間の子どもの親や教育関係者、婚活に興味のある人(?)にも、面白いのではないかしら・・・と思った1冊でした。

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2009年7月 7日 (火)

『レオくん』

過去の購入歴から、Amazonの本ストアの案内メールが来ました。

 萩尾望都『レオくん』(小学館フラワーコミックスα)

タイトルと表紙カバーに惹かれ、カスタマーレビューを見たら、おすすめ度の☆が3つ半。ちょっと迷いましたが、買ってよかったheart04

主人公のレオくんは、2歳の雄猫、こげ茶のシマシマ。

最新刊なので、ネタばれにならないよう、どういう人におすすめかを挙げると・・・。

  • 猫と暮らしている人。とくに独身女性。
  • 猫の親だと自認している人。
  • 猫のしぐさと感情表現がわかる人。
    (しっぽのパタンパタンなど)
  • 猫も人間も変らないと考える人。
  • 猫と話せる人。
  • 猫を見ていて、この子が(人間の)学校に入学したら・・・と想像できる人。
  • 大島弓子『グーグーだって猫である』を読んだ人。

すべて当てはまる人には、本当におすすめhappy01

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2009年6月 9日 (火)

「火垂るの墓」など

1週間以上、空いてしまいましたcoldsweats01

 先週読んだのは、野坂昭如「火垂るの墓」。

高畑勲監督のアニメは、昭和20年9月21日、三宮駅構内で死んだ清太の霊が、6月5日の神戸大空襲から8月22日の妹・節子の死、翌日の荼毘までを回想し、現代の(1988年公開なので、震災前の)神戸を節子の霊と一緒に見ている・・・という構成。

アニメもよいけど、原作のどこか対象(清太の行為)を突き放した饒舌な語りが、個人的には好きかなあ。

アニメのほうは、子どもを使った反戦映画・・・と思って、実は今まで見てませんでしたが、高畑勲が「じつは私は反戦のメッセージを伝えようということでこの映画を作ったわけではないのです」(『映画を作りながら考えたこと』)と述べていたことも、遅ればせながら知りました。

それから、やはり野坂の『赫奕(かくやく)たる逆光 』(文春文庫)を読んで、「ぼくは、空襲で、家族すべてを、一時に失った如く、これまで書いてきたが、実は、養母とこと(養父の養母の名)は、しばらく生きていた」ことや、「二十一日の夕刻、ぼくの二番目の妹、恵子が疎開というより、生命からがら落ちのびた福井県の、戦争のほとんどかげのささぬ、静かな村で餓死した」ことも。

「火垂るの墓」の清太と節子は、空襲で大火傷を負った母の死後、西宮の「父の従弟の嫁の実家」という「遠い親戚」に身を寄せ、1ヵ月後に満池谷の横穴の壕に移りますが、野坂がともに養子である妹・恵子と避難したのは、現在の福井県坂井市春江町。

7月31日の夜、野荒しの途中で警報が鳴って傍の壕に待避した農夫に捕まり、清太が交番へ連れて行かれる場面で、いきり立つ農夫をなだめるおまわりさんが「今夜の空襲福井らしいなあ」と言ってますが、福井の空襲は7月19日で、「らしい」がみそ。

・・・と書いて、春江町を舞台にした津村節子の『絹扇』、3月に読んだのにいろいろ取り紛れて、ブログに書きそびれたのを思い出しました。

 私のは著者サイン入りhappy01

近代日本の絹織物業を背景にした作品ですが、女工哀史ではなく、有職女性のたくましさが描かれていて、しょっちゅう仕事(というより職場)が嫌になる私など、主人公の爪の垢を煎じて飲むべきかも・・・という内容でした。

話を戻して、神戸大空襲については、神戸市の「神戸の戦災」というサイトや神戸市文書館の「米軍資料にみる神戸大空襲」というサイトも見ましたが、ちょうど電話で話した遠くの親友に「URL、教えてよ」と言われたので、リンクを貼っておきます。

先々週からの多形日光疹は、手の甲はほとんど治りましたが、額(髪の生え際とか眉の上)がなかなかしつこいので、新しい薬を買ってきました。「火垂るの墓」に、「湿疹」「疥癬」「虱」と出てくるたび、痒くなって困りました・・・。

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2009年5月 3日 (日)

連休3日目

今年の私のGWは、職場が替わったためもあって、5月1日(金)~5月10日(日)まで10連休。

昨年のGWは、4月24日~28日と5月8日~11日の入院に挟まれた飛び石連休で、静養不十分なまま中途半端に出勤し、ふらふらしたのを思い出してますcoldsweats01

さて、そのGWですが、外に出るとくしゃみ、鼻水が出るので、自宅にこもってもう3日。

していることは、パセリcatと一緒によく寝て、掃除、洗濯、ベランダの手入れ。ニュースや海外ドラマを見て、本を読んだり、DVDを見たり、仕事をしたり。

一昨日は太宰治の「十二月八日」(『婦人公論』1942年2月)を読み、昨日は櫻本富雄さんの『戦争はラジオにのって』(マルジュ社、1985年)を読みはじめました。

その他、来客とご飯やお菓子を食べたり、録画した番組を見たりしてますが、今日一緒に見たのは、5年前からNHK-BS2でGWの定番になっている「アニメ主題歌大全集tv

ささきいさお、堀江美都子、水木一郎、前川陽子の歌を聴き、ご健勝とご活躍を喜ぶのは毎年のことですが、今年の個人的な見どころは、森本英世(新田洋)とムッシュ吉崎(クリスタルキングの低音ボーカル)でした。

続きを読む "連休3日目"

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2008年8月 6日 (水)

近未来の世界?

中4日空いちゃいましたcoldsweats02

2日(土)~4日(月)は本日締切の作業に追われ、昨日は10日(日)のイベントで使うPowerPointのスライド作成に時間を取られ・・・。

あとは確認・修正と本番だけなので、先日買ったマンガが読めるsign01 ということで、以下の2冊を。どちらも近未来を舞台にした話です。

 諸星大二郎『未来歳時記-バイオの黙示録』

バイオテクノロジーが発達し、ブタジャガ(豚の遺伝子を組み込んだジャガイモ)やチキンキャベツ(鶏の遺伝子を組み込んだキャベツ)などを作る農家。でも、バイオ戦争以来、雑草と人間の遺伝子混在が進んでいて・・・という「野菜畑」をはじめとする6篇+幕間劇5篇が収録されてます。

「養鶏場」以降は、動物に人間の遺伝子が混入し、人間に動物の遺伝子が混入して・・・という話。

混入遺伝子の発現を抑えるために、DNA安定剤を服用する都市生活者たち。混入遺伝子が発現して異形の姿になり、荒れ地と呼ばれる場所をさまよったり、コミューンを作ったりする難民たち。

遺伝子操作の果ての、植物も動物も人間も混沌とした世界・・・怖いですshock

 清水玲子『秘密-トップシークレット 5』

死者(加害者/被害者)の脳から生前に見た映像が再現できるMRI捜査。そのMRI捜査を日本で唯一行っている科学警察研究所 法医第九研究室、通称「第九」の面々のお仕事を描いた5冊目です。

脳さえあれば、「死人に口あり」というその仕事は、捜査過程で他者のプライバシーを著しく侵すため、世間の人々からは敬遠され、加害者の心理に引き込まれる危険もある超ハードなもの。

今回は、死を前にした男が60年前の犯罪を告白したことに端を発し、発見された2つの死体にからむ話で、いっぽうは身代金目的の誘拐に失敗した男による少年の殺害、もういっぽうはDV被害者の少女によるアル中の父の殺害と、その現在における連鎖。

そして、表紙の美形は、「第九」の室長の薪さんheart

MRI捜査の功罪を誰よりも知る憤りやつらさ、彼自身が抱える秘密(やっぱり亡くなった同僚の鈴木さん♂と、鈴木さんにそっくりな青木くんが好きなのかなぁ?・・・という程度だけど)がクローズアップされ、その両面で敵役にされた三好女史にはお気の毒でしたが、今後が楽しみな展開でした。

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2008年8月 1日 (金)

おじさん漫画の金字塔

『あしながおじさん』や『キャンディheartキャンディ』を読んでた小学生の頃からおじさん好きな私が、「おじさん漫画の金字塔」と呼んでいる星野之宣先生の「宗像教授」シリーズ。

その『宗像教授伝奇考』完全版全8巻(小学館)が完結しました。潮漫画文庫版(全7巻)+今回第7集として収録された『クビライ』(NHK出版)を持ってる私も、また買ってしまいました。

内容・表現はもちろん、表紙だけでもうっとり・・・heart01なので、くるくるウィジェットを作成してみましたが、かっこいいでしょ?

実はいま抱えてる仕事が終わらないと読めないのがツライんだけど、まだ宗像教授をご存じではない方は、不肖まちこが昨年まとめた宗像教授仕事録(『伝奇考』編)をご覧いただければ幸いです。

また、『伝奇考』ワールドは、続編の『宗像教授異考録』(連載中)や星野先生のご友人・奥谷俊介氏による『小説 宗像教授伝奇考』で、さらなる展開を見ることができます。こちらもおススメ。

今月末には待ち遠しい『異考録 8』も刊行。星野先生ならびに宗像教授には、ご多忙のなか体調管理にご留意あって、ますます「おじさん漫画の金字塔」を揺るぎないものとしていただけることを楽しみにしておりますheart04

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2008年6月22日 (日)

ポーの一族

週末、気分転換にあちこち掃除して、学生の頃に買った萩尾望都作品集(小学館)の『ポーの一族』(4巻)と『スター・レッド』(2巻)、白泉社文庫の『メッシュ』(3巻)を読んでました。

きっかけは、先日、遠くの親友とこんな話をしたから。

「『宗像教授伝奇考 5』のおまけ漫画でパロディになってたから、久しぶりに『ポーの一族』読んでるんだけど」
「それって、バンバイアの話だよね?」
「うん、バンパネラ。でも、マイノリティのアナロジーというか、

 創るものもなく
 生みだすものもなく
 うつるつぎの世代にたくす遺産もなく
 長いときをなぜこうして生きているのか

って、長生きはともかく、いっしょ?」
「へぇ。それは読まなきゃ。『スター・レッド』は読んだことあるけど」
「『スター・レッド』いいよね。いま、どれも新装版が出てるよ」

と通話無料のIP電話で話しながら、両者とも目の前にあるPCで、amazonの『ポーの一族』を検索。

「パーフェクトセレクションっていうのと小学館文庫があるね」
「パーフェクトセレクションのほう。版型が大きくて、きれい」

と言いましたが、パーフェクトセレクションは、小学館文庫や私が持ってる作品集と違って雑誌発表順の掲載、カラーページもあるそうです。

  萩尾望都パーフェクトセレクション6、7

で、改めて手元の作品集の各話を『別冊少女コミック』(1972年3月~76年6月、12のみ『少女コミック』)発表順に並べてみると、ずいぶん順番が変わってました。

  1. 1巻-4話「すきとおった銀の髪」
  2. 1巻-2話「ポーの村」
  3. 1巻-3話「グレンスミスの日記」
  4. 1巻-1話「ポーの一族」
  5. 2巻-1話「メリーベルと銀のばら」
  6. 3巻-4話「小鳥の巣」
  7. 2巻-2話「エヴァンズの遺書」
  8. 3巻-1話「ペニーレイン」
  9. 3巻-2話「リデル・森の中」
  10. 4巻-3話「ランプトンは語る」
  11. 4巻-1話「ピカデリー7時」
  12. 1巻-5話「はるかな国の花や小鳥」
  13. 4巻-2話「ホームズの帽子」
  14. 3巻-3話「一週間」
  15. 4巻-4話「エディス」

作品集収録に際して、4.を冒頭にした意図はわかるんだけど、発表順に読み直すとやっぱりよくて、その勢いで『スター・レッド』と『メッシュ』も。

ちなみに、星野之宣先生のおまけ漫画「宗像教授噴火考」では、「ポー」=古代日本語の「火」。「数千年間も火山と共に生きてきた原日本人の血」を引く我々も、薄まってはいるけど、「ポーの一族」なのでした fuji

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2008年6月 6日 (金)

大島さんのサンクチュアリ

近所の書店に寄ったら出てました。

大島弓子『グーグーだって猫である 4』

1、2巻を読みなおし、「案ずるより?」(06年8月)を書いたのは、持病のIgA腎症の治療として扁桃摘出とステロイドパルスの入院を勧められたとき。

結局、そのときは入院せず、今年4月と5月にそれぞれ別件で入院したわけですが、大島さんちのグーグーやビーと同じく、うちのパセリも無事に留守番してくれました。

3巻を読んで、「『猫おばさん』で悪い?」(07年6月)を書いたのは、ちょっと厳しいカスタマー・レビューが多かったから。

公園のホームレス氏から引き取ったタマの成長と一軒家への引越を中心とした巻で、私は好きですが、そのあとがきでは、06年12月現在、猫9匹の大所帯になったことが書かれてました。

で、今度の4巻は、グーグー、ビー、クロ、タマに、ミケマルが加わって5匹になるまでの30話(3巻あとがきの時点までは、まだ数年分の話がありそう)が収録されてます。

前半の中心はビーの行方不明の話で、後半の中心は庭に来るノラ猫たちの話。それに対して、またまた厳しいレビューが多いようです。

ビーが行方不明になって、ペット探偵を雇ったり、近所の家々を尋ね歩いたり、気が変になりそうな1週間を経験したあと、

ビーは免れたが “猫取り”の事実は 深く胸に焼きついた
動物実験も これからもっと 考えていきたいし
それにつけても
「もー ぜったい 猫は外に出さないことにしよう !!」

と思いながら、「脱出の天才」ビーを止められない大島さん。

その後も、猫たちは外出してるし、ビーは左犬歯を折って帰ってくるし、次の巻では、「みんな室内飼いになった でも タマとは一緒に散歩している」という展開になるといいなあ・・・。

それから、庭にカリカリを食べに来る老若雄雌のノラ猫たち。なかでも、大島さんが用意した産室を無視し、どこかで2度出産をしたハナちゃんについて、

ハナちゃんの出産を 喜ぶ一方で ふと思った
「避妊手術のこと 考えねば ならないなあ」

とありますが、これも4巻では実行されていないので、今後に期待・・・。

その他、飢えて凍えるノラ猫たちに対して、庭のリフォームの際に作った猫小屋の話が出てきます。

最後まで人に馴れないまま、ここで死んだオコゲには、まさにサンクチュアリだったろうし、ハナちゃんの子のチョビヒゲがここで出産したとあるので、3巻あとがきのモーモー、クリクリ、ルチルは、チョビヒゲの子かしら?

4巻あとがきには、「我が家の猫は今(2008年5月現在)13匹になってしまいました」とあり、「普段の掃除も大掃除」の様子が描かれてますが、大島さんが97年12月に卵巣がんの手術を受け、98年7月に化学療法を終えてもうすぐ10年。

猫たちは大島さんの、大島さんは猫たちのサンクチュアリ。『グーグー』4巻は、猫とともにがんをサバイバルする大島さんが織りなす、人と猫の共生物語の途上だと思って読みました。

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2008年3月29日 (土)

いい男はいい声

「とことん!石ノ森章太郎」の第6夜「サイボーグ009」、20:00~23:40まで見ましたが、1979年版のテレビアニメが22:30を過ぎて1話しか紹介されず、ちょっと残念pig

でも、久しぶりのナレーターの声に『銀河英雄伝説』を思い出し、検索してみたら、オレンジ色の髪の猛将、フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトの野田圭一さんでした。

Wikipediaによれば、1968年版の008がデビューだそうで、79年版では002とナレーター。『バビル2世』の「ロデム変身 地を駆けろ」karaokeの黒豹・ロデム(しゃべってたっけ?)、『一休さん』の蜷川新右衛門もそう。

そういえば、遠い記憶の新右衛門さんの声、ビッテンフェルトと同じかなあ(キャラは違うけど)・・・と懐かしくなりました。

そのビッテンフェルトの名言。

他人をほめるときは大きな声で、けなすときはより大きな声で。
(第103話「コズミック・モザイク」)

代々の家訓なんだとか。遠くの親友が、陰日向のない気性の彼を「気持ちのいい男」とほめ、『銀英伝』を「いい男の辞典のよう」と言ってましたが、私もそう思います。

ちなみに、79年度版の009の井上和彦さんは、『銀英伝』では、伊達と酔狂を愛しながら、人物・能力ともにバランスの取れたダスティ・アッテンボロー役。

私が一番好きなのはヤン・ウェンリー(富山敬さん)ですが、いい男といい声の辞典のような『銀英伝』(本編110話)、入院したら、まとめて見れないかしら・・・と真面目に思ってますcatface

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2008年3月23日 (日)

仕事のち石ノ森章太郎

明日の年休(病院行き)も入れて、3連休の中日でした。

とはいえ、昨日も今日も自宅で仕事。新年度に使うPowerPointプレゼンテーション、やっと1フォルダ(20~40スライド×15ファイル)だけ更新しましたsnail

ところで、今日から始まったNHK‐BS2「とことん!石ノ森章太郎」(7夜連続)。

第1夜の今日は、「仮面ライダー誕生」。第1話「怪奇蜘蛛男」が初めて見られたことと、ライダー1号を演じた藤岡弘、さん(現在の芸名は「、」が付く)のお話がよかったです。

再放送を見てた頃から、どちらといえば、「人造人間キカイダー」のほうが好きでしたが、今日の放送を見て思ったのは、「仮面ライダー」って「サイボーグ009」と基本は同じだったのね・・・ということ。

不本意に改造された体で、より人間らしくあろうとして、戦ってるところ。葛藤や矛盾を抱えてるのは、キカイダーも同じですが、元・人間という点では、ライダーのほうが009に近いことに、なんと、今まで気づいてませんでした。

「サイボーグ009」。これは石ノ森作品の中で一番好きで、第2期のアニメ(1979~80)をリアルタイムで見て、009の声(井上和彦さん)に酔い、マンガ文庫も全23巻持ってるし、主題歌「誰(た)がために」も歌いますkaraoke

第2期OPは、数あるアニメ主題歌の中でも名曲に数える1曲。「吹きすさぶ風がよく似合う 9人の戦鬼と人のいう」という詞と曲に、「夢見て走る死の荒野」の部分で009が流す涙。YouTubeで久しぶりに見ましたが、やっぱりいいな~!

ちなみに、まだ東京にいた頃、今は遠くの親友とカラオケに行くと、どちらかが必ずこの曲を入れてましたが、歌詞にないバックコーラスの「ウッ、ウ、ウッ、ウ」までちゃんと歌ってたのは彼女のほうでした。

「とことん!石ノ森章太郎」、第6夜の「未完の大作・サイボーグ009」が今から楽しみです。

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2008年3月18日 (火)

宗像教授の中の恵達

一昨日、星野之宣『宗像教授異考禄 7』を再読して、第3話「吉備津の釜」に出てくる吉備児島の法師・恵達の話が気になりました。どこかで読んだ気がするのに、思い出せなくてbearing

で、昨夜、もしかしたら・・・と思って、上田秋成『春雨物語』の「二世の縁」を踏まえた円地文子「二世の縁 拾遺」を開いてみました。

博学の先生は秋成のこの物語の原話らしい、『老媼茶話』の中の「入定の執念」という話をしてくれた。それは承応元年に大和郡山妙通山清閑寺の恵達という僧が入定の際、参詣の美女にふと執心して成仏しかね、五十五年の後の宝永三年になっても未だ魂魄散ぜず鉦鼓を叩いていたという話である。

「『老媼茶話』という本は寛保のはじめの序がついているから秋成の子供の頃に書かれたのだろう。しかし何ぶんあの時分のことだから秋成のよんだのは何十年も経ったあとのことかも知れない。『雨月』を書いたころの秋成なら、この物語の美女に執心の残る件をもっと丁寧に描いたろうと思う……」

この恵達というのがわかって、スッキリしましたが、ネットでちょっと調べたところ、恵達は備前児島の生まれだそう。

「二世の縁 拾遺」は、子持ちの戦争未亡人の「私」が、寝たきりの恩師の口述筆記をした後、帰り道で亡夫の抱擁を思い出し、「二世の縁」の定助や恩師に押し倒される幻覚を見て、駅の改札口から押し出される男たちを眺めるところで終わります。

入定の定助がこの男たちの中に生きているのを私はたしかめた。それはさっきのくらい道での恥かしい幻覚以上に、私の血を湧き立たせ、心を暖ためる不安なざわめきであった。

いっぽう、星野先生の「吉備津の釜」の最終ページには、「わしはこの話(恵達の話)が好きでね…」と語る男やもめの宗像教授に、「そう……」と応える忌部神奈が、それぞれアップで描かれてます。

その教授の顔も、教授の中の恵達を知った神奈の憂いを分かつような優しい顔も、2人が並んで歩くコマも、最後の吉備津の釜のコマも、すごく素敵!

「吉備津の釜」のタイトルは、『雨月物語』の同名の話から採られてますが、教授の好きな話が、同じ秋成の『春雨物語』の「二世の縁」ではなく、恵達の話だというところ。教授の中に「二世の縁」の定助が生きていたら、神奈はとっくに押し倒されてるなあ・・・と大いに納得しました。

 「吉備津の釜」など3篇収録。

 「二世の縁 拾遺」など7編収録。

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2008年3月 3日 (月)

うちの近所の本屋

年度末の3月は、今年度の締めくくりと来年度の準備が混在して、会議や打ち合わせや研修会が多い月。

今日もそういう1日で、途中、ちょっと(かなり?)面白くないことがあって気分がくさくさしましたが、遠くの親友にメールを書いてすっきりしました。

ところで、昨夜、その親友から電話をもらったときのこと。

「また現代語訳してる。ストレスためてるでしょー?」
「ためてないよー。やりかけのを終わらせただけだから」
「なら、いいわ。『銀英伝』は読んでないの?」
「『宗像教授』のことしか書いてないから? 一緒に買おうと思ったのに、うちの近所の本屋、まだ売ってないだもん。あのバカ本屋~」
「Amazonで買わないの?」
「職場受け取りにしてるし、週末だったから、近所の本屋で買ったほうが早く読めると思って。でも、『宗像教授』買っちゃったから、『銀英伝』だけだと送料かかるじゃん。もう! うちの近所のバカ本屋~」

と言いながら、今日また懲りずに、その本屋に寄ってみましたが、やっぱり『銀河英雄伝説 7』(創元SF文庫)はなく、星野先生の『メガクロス』上・下(MF文庫)が出てたので買ってきました。

  読んでなかったから、ウレシイhappy01

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2008年3月 1日 (土)

宗像×宗像な日

昼過ぎまで爆睡してパセリに起こされ、昨日まだ売ってなかった本を買いに、近所の書店に行きました。

星野之宣『宗像教授伝奇考 3』

小学館特製版。掲載作品は、潮漫画文庫版第3巻と同じ。「酒呑童子異聞」の創作ノート、おまけ漫画「宗像教授ゾンビ考」付き。この巻の「彗星王」は、「西遊将門伝」「流星剣」「龍神都市」と並んで、とくに好きな作品です。

創作ノートでは、切られた腕を取り戻しにやってくる河童の伝説が、制作段階で捨象されたことがわかり、「水天宮との関連は? 河童」「牛頭天王。猿→行疫神。」という欄外の書き込みに、「水天の都」「牛王の来訪」への着想のつながりを想像しました。

星野之宣『宗像教授異考禄 7』

「赤の記憶」。福島在住のイザベラに誘われ、昔話を聞きに岩手の山村へ。「赤ずきん」も「瓜子姫」も「カチカチ山」も、人肉食の歴史と関係があった? 「お天道さまの金の鎖」があってよかった! というコラージュのような雰囲気の一話。

「砂鉄八犬伝」。大学統合案の裏にある政治とカネと女性問題をハッケンジャーが暴く! 罠にはめられた教授を救うのは、教授の専門の「鉄」の話に感銘を受けた他大学の学生たち。やるねー!めでたし!という一話。

「吉備津の釜」。岡山の鬼ノ城で忌部神奈と再会。吉備津神社に伝わる鳴釜の神事の温羅と阿曾媛、『雨月』の正太郎と磯良、『日本書紀』の吉備田狭と稚媛、即身仏を志した恵達と美しい娘の挿話が、教授だって男の情念と無縁でないことを示す、味のある一話。

というわけで、星野先生、今回も堪能させていただきましたheart04

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2008年2月 4日 (月)

今日の買い物

週末に買い物に行かなかったので、仕事帰りにSCに寄りました。

まず、先月末に出た新装版『宗像教授伝奇考』を買いに本屋へ。カッコいい装丁にうっとりしてたら、清水玲子の『秘密』の新刊が出てたので、これも。続いて漫画文庫の棚を見たら、『蟹工船』があったので、それも。

 『宗像教授伝奇考 第2集』(小学館)

帯に「完全版全8巻刊行」とあるので、潮漫画文庫版より1巻多いんですね。何が入るんだろ? ともあれ、巻末の「白雪の伝説」創作ノートに「さすが~」と思い、おまけ漫画「宗像教授ダ・ヴィンチ考」に「またまた~」と笑いました。

 『秘密-トップ・シークレット 4』(白泉社)

「科学警察研究所法医第九研究所」、通称「第九」の犯罪捜査もの。「人の脳ってすごい・・・」と思えるマンガですが、グロいシーンも絵がきれいなので怖くありません。今夜、お風呂で読む予定。

 『まんがで読破 蟹工船』(イースト・プレス)

『蟹工船』じゃなかったら、この絵柄のマンガは買わないんだけど。他にもいろいろ出てるので、試しに・・・という感じ。明日、お風呂で読む予定。

その後、中国製冷凍餃子問題の発覚以降、初めてスーパーに行きましたが、冷凍食品コーナーに人がいない^_^; ホントに誰もいないし、チルド食品コーナーも素通りで、私も買ってませんが、国内の食品メーカーで働く皆さんも不安だろうなあ・・・と思いました。

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2008年1月14日 (月)

ブタもおだてりゃ木にのぼる

1月の新番組のうち、「クリミナル・マインド2」「CSI:ニューヨーク3」と同じくらい興味があった「ヤッターマン」がスタートしました(^_^)

OPの「ヤッターマンの歌」は、旧作の山本正之さんではなく、山本さんの曲をアレンジして、世良正則×野村義男のアコースティックユニット「音屋吉右衛門」が担当。

番組BBS(11日投稿分までアップ)を覗いたら、旧作を見ていた30~40代の方の「山本先生、カムバック」の声が多かったけど、今日の放送を見て、これなら許すって人もいるんじゃないかしら? いない? 

ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーの三悪とドクロベエの声は、昔と同じ。ガンちゃん、アイちゃんの声は変わりましたが、三悪のほうが圧倒的に存在感があるから気になりません。

惜しむらくは、おだてブタとナレーションの富山敬さんがいらっしゃらないこと(T_T)

新作では、ヤッターワンと合わせて山寺宏一が担当してますが、あの「ブタもおだてりゃ木にのぼる」は、旧作から採録するとかして、故・富山敬さんの声にしてくれたらなあ・・・と思いました。

制作は、旧作がフジテレビ/タツノコプロで、新作が読売テレビ/タツノコプロだけど、タツノコプロが間に立って・・・ってことは無理なのかしら。

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2007年12月27日 (木)

星野先生の本2冊

昨日はずっと校正作業で、終わったときには目がショボショボ。自分が書いたもののときとは、気の遣いかたが違うせいもありますが、やっと『銀河英雄伝説 6』(創元SF文庫)がやっと買えたのに、カバーにうっとりしただけで読めませんでした。

←カバーイラストは星野之宣(#^.^#)

今日は休みで、年内最後の晴天らしいので、ベッドカバーやシーツ類の洗濯、つるバラの剪定と誘引をして、窓の拭き掃除、照明器具の掃除をして、掃除機をかけて、近くのSCに行きました。

実は、まだ年賀はがきを買ってなかったので、SC内の書店でお年玉つき年賀はがきの印刷できるスペースが多いのと筆ペンを購入。ついでに店内を一周したら、星野之宣『宗像教授伝奇考 第1集』(小学館特製版)が出てたので、やっぱり購入。

←この渋いカバーの上に綺麗な大きい帯が(*^_^*)

各話の並びは潮漫画文庫と同じですが、「巨人伝説」の前に「『巨人伝説』について」という文章が挿入され、特製版オリジナルの「おまけ漫画」のタイトルは、第1集にふさわしく、教授のツルツル頭にもピッタリの「宗像教授電気考」。

以前、「巨人伝説」と、星野先生の高校時代の同級生・奥谷俊介氏による『小説 宗像教授伝奇考』について書きましたが、上の文章と「おまけ漫画」を読んで、宗像教授を生んだ〈記念すべき作品〉である「巨人伝説」の位相を改めて感じました。

守備範囲が広い宗像教授ですが、「巨人伝説」に出てくる「一つ目の巨人」が、のちにメインテーマとなる鉄の、鍛冶の神でもあったのなら、鉄に関係が深いのに、まだ取り上げられてない継体天皇の謎についても、いつか教授の考察を読みたいなあ・・・とも。

というわけで、今夜は『銀英伝』を読めるところまで読みます。

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2007年11月18日 (日)

『封印作品の闇』

安藤健二『封印作品の闇』(だいわ文庫、2007年9月)

おととい読んだのと同じ著者の本。原題は『封印作品の謎2』で、文庫化にあたって加筆・修正されたもの。以下の作品の「封印」理由について取り上げてます。

  1. 水木杏子・いがらしゆみこ『キャンディ・キャンディ』
    東映動画『キャンディ・キャンディ』
  2. 東洋エージェンシー・ひろみプロ『サンダーマスク』
  3. 毎日放送・東京ムービー『ジャングル黒べえ』
    藤子・F・不二雄『ジャングル黒べえ』
  4. 藤子不二雄『オバケのQ太郎』
    東京ムービー『オバケのQ太郎』

『キャンディ』は、'70年代後半に連載、初放映。孤児の少女が苦難を乗り越えて幸せになる物語で、『あしながおじさん』『赤毛のアン』などの少女小説や、『チャングム』『冬ソナ』などの韓国ドラマにも連なる作品だと思いますが、アニメは'95年に、マンガは'01年に「封印」。

マンガの「封印」は、水木といがらしの法廷闘争が2001年に最高裁で決着した後のことで、書き手と描き手の間の溝の深さが窺えますが、双方にとって貴重な作品だからこそ、歩み寄りや再刊は難しいかも・・・。

     *

『サンダーマスク』は、'70年代前半に初放映。特撮ヒーローからロボットアニメへの転換期に、制作元の一方が著作権を無視してフィルムを占有し、'94年までは地方局で再放送されたそうですが、見たことありません。

その後は、フィルムの劣化やネガしかないなどの口実で「封印」されてるよう。『ガンダム』登場の背後に、そんな出来事があったとは・・・と思いました。

     *

『ジャングル黒べえ』も、'70年代前半に連載、初放映。'88年にワシントン・ポストが日本製品の黒人キャラクターを批判した翌年、大阪の家族3名で結成した「黒人差別をなくす会」が、『ちびくろサンボ』などを抗議したなかに『オバQ』の「国際オバケ連合」の話もあり、併せて「封印」されたよう。

二本足の小さい象パオパオと同じく、黒べえも人間離れした作中キャラですが、だから差別的でないともいえないのは、自然/文化などの対立概念を特定の人種や性別、地域や時代に割り振るとき、そこに蔑視/憧憬がないことは稀だと思うから。

そんなことを思いながら、主題歌以外はほとんど忘れたアニメを今見たらどう思うかなあ? とか、「国際オバケ連合」の「ウラネシヤ代表のボンガ」と黒べえの「ウラ、ウラ、べっかんこー!」に共通する「ウラ」って何だろう? とか思ってました。

     *

『オバQ』は、'60年代半ばと'70年代前半に連載、アニメ化は'80年代までに3回という、いい大人の皆さんなら誰でも知ってる作品ですが、のちの藤子・F・不二雄が描いた『新オバQ』の一部を除いて、マンガもアニメも「封印」とか。

'88年にコンビを解消し、'96年に藤子・F・不二雄が亡くなって、遺族の意向が大きいようですが、その遠い伏線のような感じで、たまたま9月に『藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版 1』で読んだ「劇画・オバQ」を思い出しました。

「劇画・オバQ」(『ビッグコミック』1973年2月25日号)は、最後の合作といわれる『オバQ』の後日譚で、15年ぶりに再会した正ちゃん(会社員で既婚)とQちゃんの生活観の違いを劇画調で描いたもの。

やるせなくも現実的な短編ですが、その発表から15年後に、正ちゃんとQちゃんが互いの生き方の違いを認めたように、藤子不二雄もコンビを解消したんだなあ・・・と改めて思ったりしました。

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2007年11月16日 (金)

『封印作品の謎』

安藤健二『封印作品の謎』(だいわ文庫、2007年5月)

著者は、1976年生まれの元・産経新聞記者。以下の作品が再放送や収録・再収録されない「封印作品」になった理由について、関係者への取材を通して追究したルポルタージュです。

  1. 円谷プロ・TBS『ウルトラセブン』
    第12話「遊星より愛をこめて」(1967年12月17日初放映)
  2. 円谷プロ・TBS『怪奇大作戦』
    第24話「狂鬼人間」(1969年2月23日初放映)
  3. 東宝映画・東宝映像『ノストラダムスの大予言』
    (1974年8月3日公開)
  4. 手塚治虫『ブラック・ジャック』(『週刊少年チャンピオン』)
    第41話「植物人間」(1974年9月23日号)
    第58話「快楽の座」(1975年1月20日号)

1.と3.は被爆者団体や反核団体から、2.は精神障害者の家族団体から、4.は第153話「ある監督の記録」が、脳性マヒの障害者団体とロボトミー手術の被害者団体、東大紛争時に結成された東大精医連から、抗議されたことで「封印」されたよう。

『ブラック・ジャック』は、秋田文庫の全17巻を持ってますが、奥付の裏に小さい字でまるまる1頁分の差別表現に関わるお断りがあるので、全作品を収録したものと思ってました。

でも、上の2作品以外にも、第171話「壁」と第209話「落下物」が未収録(その後、別の本に収録)で、第14巻の「フィルムは二つあった」は、抗議を受けた「ある監督の記録」をリライトしたものだったんですね。知らなかった・・・。

あと、巻末の「現在では視聴困難になっている著名な作品のリスト」を見て、何それ? と思ったのは、昨年フジテレビ系でやってた『トップキャスター』の第3話「恋愛運ゼロの逆襲」が、細木数子の抗議でDVDボックスからカットされたということ。抗議もいろいろね・・・と思ったら、Wikipediaにも載ってました。

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2007年10月24日 (水)

オオシマさんちの猫たち

今日、届きました。白い布張りの装丁が日記っぽい小ぶりの本。

 大島弓子『オオシマさんちのもうひとつの猫日記』

中身は、大島さんが撮った猫たちに吹き出しをつけた写真マンガと、2001年1月~05年3月の3ヵ月おきの日記と、あとがきマンガ。マンガ『グーグーだって猫である』に登場する猫たちの写真、かわいかったです。

目次の次に紹介があって、現在、グーグーがうちのパセリより1つ下の12歳。ビーが10歳、クロが9歳、タマが8歳。もしや・・・と思ってましたが、ビーの背中の模様や短いしっぽが、亡きミントにそっくり(T_T)

みんな、そろそろ中高齢にさしかかってますが、子猫の頃の様子をマンガで読んでるので、これからも元気で仲よくね・・・と思いました。

070711_20250001 「ワタシのほうがお姉さん!」

070711_20260001 「降りて、本、見せてもらおうっと」

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2007年9月30日 (日)

宗像教授仕事録(『伝奇考』編)

仕事しないといけないんだけど、どうにも気乗りしなかったので、代わりに宗像教授の仕事を年譜ふうにまとめてみました。

今回の対象は、星野之宣『宗像教授伝奇考』第1~7集(潮漫画文庫)と『クビライ-世界帝国の完成-』(日本放送出版協会)の計8冊。各事項の典拠は、初出で表示。年齢は、「瓜子姫殺人事件」(『コミックトム』1997年3月)当時、54歳とあることから推定。

それにしても、質量ともにスゴイ仕事ぶりで、日本の“エデュテイメント”の代表は「宗像教授」シリーズだよね・・・と改めて思いました。
※ エデュケーション+エンタテイメントの造語で、「CSI」シリーズの製作・総指揮ジェリー・ブラッカイマーが「Inside CSI」で使用。

     *     *     *     *     *

1964年(昭和39・辰)21歳
●教授の手伝いで雪女伝説を収集するため、青森県北上郡白森村を訪ねる。-「氷の微笑」(『コミックトムプラス』1999年2月)

1990年(平成2・午)47歳
●滑走路が陥没した鹿島国際空港から、空港建設前に巨石が移された新荼異多(だいた)村に向かい、ギリシャ神話のタイタンを源流とするダイダラ坊伝説を探る。-「巨人伝説」(『コミックバーガー』10月)

1994年(平成6・戌)51歳
●弥生遺跡の発掘中に大量の犬の骨が出土した高知県幡多郡犬上村を訪ね、縄文人と弥生人の犬の扱い方の違い、犬上神社の松明送りの由来を探る。-「狗の骨」(『コミックトム』5月)

1995年(平成7・亥)52歳
●『南島民俗』掲載の郷土史家の論考を読み、沖波照島を訪ね、浦島伝説の原形を考える。-「潮盈珠」(『コミックトム』3月)
●兄・常道の死去により帰郷。姪3人と玄界灘の沖ノ島に渡り、海人族の海島古墳でアマテラスの原形・アマテル神(火明命)の姿を探る。-「宗像の海」(『コミックトム』5月)
●白鳥説話の跡を追い、ヨーロッパからトルコを旅行。学生の両親が持参した七星剣が出土した島根県多々良村を訪ね、白鳥処女説話と鉄器文化の伝播を考える。-「白き翼 鉄(くろがね)の星」(『コミックトム』7~8月)
●雑誌の干支シリーズの取材で、担当編集者・池 麗美奈と京都府北桑田郡猪頭村を訪ね、飢饉と関連する猪頭神事の由来を探る(以後、干支シリーズの取材には池が同行)。-「贄の木」(『コミックトム』9月)
●島根県簸川郡の須佐神社で出会った少年の父を探し、和歌山県東牟婁郡本宮町に向かう。熊野本宮旧社地の古井戸から地下の祭祀遺跡に入り、古代秦一族とスサノオの関係に迫る。-『彗星王』(『コミックトム』11~12月、1996年1~2月)

1996年(平成8・子)53歳
●干支シリーズの取材で、愛媛県越智郡佐武利島を訪ねる。急死した老人が残した古文書から、根津島と不寝神社の因縁を明らかにし、佐武利島の鼠被害を防ぐ。-「鼠浄土」(『コミックトム』3~4月)
●4月、コロポックルの話を聞きに北海道大雪山系の山小屋を訪ねる。雪崩にあって金属採掘跡の洞窟に落ち、白雪姫とイザナミの共通点を考察し、地底のイメージを伴う小人伝説を収集しにヨーロッパへ向かう。-「白雪の伝説」(『コミックトム』5月)
●震災から1年半後、兵庫県神戸市須磨区で出土した鉄製の首を訪ね、ヨーロッパからアジアへ伝播した鉄人伝説を探る。-「鉄人の逆襲」(『コミックトム』7月)刊行
●夏、教え子の中学教師・津島涼子の招きで、青森市郊外の三内丸山遺跡と弘前市のオシラ講を訪ね、巨木柱とオシラサマに関する涼子の考察を聞く。-「女たちの神」(『コミックトム』9月)
●高山祭の日、岐阜県高山市郊外の少洞村を訪ね、スクナ洞でバラモン教のアグニ神像を発見。古代日本に渡来した金属採掘集団の存在を考える。-「両面宿儺」(『コミックトム』11月)

1997年(平成9・丑)54歳
●干支シリーズの取材で、『備後国風土記』の疫隅(えのくま)神社を探し、広島県芦品郡榎隅村を訪ねる。狂牛病の牛に遭遇し、蘇民将来伝説と牛頭天王信仰の由来に迫る。-「牛王(ごおう)の訪来」(『コミックトム』1月)
●縄文時代の女性人骨が出た長野県木曽郡木祖町の発掘現場を訪れ、女性の遺体を発見。イモ栽培文化にさかのぼる瓜子姫伝説の原型とシンデレラの共通点の考察から、事件解明に協力する。-「瓜子姫殺人事件」(『コミックトム』3月)
●佐賀県東松浦郡の末盧川の水源・天山を訪れ、河川水害の人柱として全国に伝わった松浦佐用姫の伝説を探る。-「佐用姫の河」(『コミックトム』5月)
●比叡山の将門岩の前で、南光坊の老僧(天海)と出会う。修験道を歩きながら、平将門・藤原純友の乱と山の民の関係、酒呑童子/織田信長を討った源頼光/明智光秀について語りあう。-「酒呑童子異聞」(『コミックトム』7月)
●8月、河村前学長とニューギニア・ジャイヤビル島を訪れる。日本文化と日本人を形成した人々の父祖の地を侵略した太平洋戦争に暗然とするなか、ウッドサークル内の天鳥船に似た船と河村の父の遺骨を発見する。-「父祖の地」(『コミックトム』9月)
●高良教授を殴った塩野助教授の説を信じる学生に協力。六義園の地下に作られた江戸城のミニチュアを発見し、生類憐れみの令や浅野内匠頭の裁定で知られる徳川綱吉の異常性を明かす。-「魔将軍」(『コミックトム』11月)

1998年(平成10・寅)55歳
●インドと中国で原発事故が起き、殺生石の話を想起する。ダーキニー原理教団による豊川原発の事故を間一髪で止め、荼枳尼天(だきにてん)が変化した文殊菩薩から名をとった高速増殖炉もんじゅに現代の殺生石をみる。-「殺生石」(『コミックトムプラス』5~6月)
●干支シリーズの取材で、静岡県足柄峠の虎御前石を訪ね、サファリパークから逃げた雌虎を見る。山中の洞窟で縄文時代の化石と虎土偶を見つけ、十二様と呼ばれる山の神の由来に迫る。-「縄文の虎」(『コミックトムプラス』7月)
●亡父の研究を引き継いだ相馬代二郎のバスツアーに参加。日光東照宮、神田神社、鶴岡八幡宮、富士山、秩父神社、熱田神宮、毘沙門堂、四天王寺、比叡山を巡り、徳川家康の「黒衣の宰相」・天海僧正が創り上げた壮大な呪術システムに迫る。-「西遊将門伝」(『コミックトムプラス』8~10月)
●石川県野々市町の発掘現場、鶴来町の白山比咩神社、菊理村の菊理寺を訪ね、『日本書紀』の黄泉国神話に登場する菊理媛の役割を探る。-「菊理媛は何を告げたか」(『コミックトムプラス』11月)
●講演先の福岡県久留米市で高校の同級生・藤村と会い、筑後川上流の町に向かう。藤村らが40年前に見つけた水中から続く空間に、御所を模した建物を見つけ、平家の落人と河童伝説の関係を考察する。-「水天の都」(『コミックトムプラス』12月)

1999年(平成11・卯)56歳
●干支シリーズの取材で、鳥取県白兎海岸を訪ね、漂着物を集める和邇屋の人々と出会う。天孫服属後の和邇氏が異文化の渡来を阻止し、異族を弾圧してきたことを知り、神話のスクナビコナの登場と退場の背景を考察する。-「冬の兎」(『コミックトムプラス』1月)
●青森県北上郡白森村を35年ぶりに再訪。語り直される雪女伝説から、さまざまな物語を生みだしてきた東北の風土を考える。-「氷の微笑」(『コミックトムプラス』2月)。
●ゲーム会社専務である大学時代の友人の依頼で、桃太郎ツアー企画のため、岡山市・吉備津神社、総社市・鬼の城、猿島村・猿神社を訪ね、縄文の犬と猿の闘いに桃太郎伝説の原形をみる。-「桃太郎連説」(『コミックトムプラス』3月)
●30年前に宗像の前から姿を消した高群真智の死を知り、京都府山科区に弔問に訪れる。小野随心院、小町寺、化野を巡りながら、小野小町伝説と過ぎし恋に思いを馳せる。-「夢と知りせば」(『コミックトムプラス』4月)
●『源義経の光芒』の出版がもとで、辞職を迫られた常磐学芸大学助教授・竜胆経清の取材に同行。休職願を出して山の民や蝦夷と関わった義経の足跡を追い、竜胆と同じ結論に達した後、稚内からサハリンに渡る。-「流星剣」(『コミックトムプラス』5~7月)
●ユーラシア大陸で文明の交通路を辿る。源義経=チンギス・カン説の竜胆への手土産を兼ねてモンゴルに寄り、チンギスの孫で巨大帝国を築いたクビライ・カアンの生涯を考える。-NHKスペシャル文明の道②『クビライ-世界帝国の完成-』(日本放送出版協会、2003年11月)

2000年(平成12・辰)57歳
●北京から帰国。館林学長が持ちかけた難問の解明と干支シリーズの取材を兼ね、奈良県の飛鳥、吉野、藤原宮跡を訪ねる。3つの難問に答えながら、自らを「龍」の子に喩えた天武天皇の野望と挫折を探る。-「龍神都市」(『コミックトムプラス』11~12月)

2001年(平成13・巳)58歳
●胆石で入院。干支シリーズの代役を頼んだ竜胆と池が行方不明になり、編集長の吉野と出雲へ向かう。竜胆の説を推測して諏訪に急行し、縄文遺跡の洞窟に落ちた2人を発見。出雲から敗走したタケミナカタの神話に融合され、忘れられた諏訪の蛇神ミシャグチの謎に迫る。-「蛇神融合」(『宗像教授伝奇考・特別版』2002年3月)

     *     *     *     *     *

この後、活躍の場は『宗像教授異考録』(小学館)へ。連載中の『異考録』についても、キリのいいところまでやってみたいけど、その前に自分の仕事を何とかしないと・・・^^;

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2007年9月29日 (土)

壁男

昨日の夕方、髪をカットしに行く前に、星野之宣『コドク・エクスペリメント 2』(幻冬舎コミックス漫画文庫、2007年9月)と一緒に買った本。

 双葉文庫名作シリーズ(2007年9月)

美容室でバッグを預けるとき、「あ、ちょっと待って」とこの本を取り出し、待ち時間に少し読んでシャンプー台にも持っていったら、「カベオ・・・ですか?」と聞かれたので、「カベオトコ。壁の中にいて、人間を見たり、動いたりしてるの。映画化されて文庫になったから、初めて読んでるんだけど・・・」って。

この美容室では、他にもいろんな本を読んでるので、ぜーんぜん恥ずかしくありません。

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2007年9月18日 (火)

宗像教授年齢考

星野之宣氏が生み出した東亜文化大学教授・宗像伝奇(ただくす)。福岡県宗像市・海天火明(あまてるほあかり)神社の次男に生まれ、つんつるりんの頭だけど、まだ50代の宗像教授。彼、正確には何歳なんだろ?・・・と思って、『宗像教授伝奇考』(潮漫画文庫)を見直してみました。

『伝奇考』では、干支シリーズ取材の回が初出年の干支と合致し、阪神・淡路大震災を思わせる地震から1年半後の神戸に行ったり(file.9「鉄人の逆襲」、初出:1996年7月)、学生だった1964年に訪ねた青森の老夫婦宅を35年ぶりに再訪したり(file.30「氷の微笑」、1999年2月)、作中時間のとり方はほぼ実際の年月どおり。
※ 『宗像教授伝奇考特別版』初出のfile.38「蛇神融合」を除く。

それを踏まえて、file.17「瓜子姫殺人事件」(1997年3月)の「第一発見者は東京の大学教授だという宗像伝奇(54)」という部分から引き算すると1943年生まれ? ・・・思ってたよりご年配というか、連載中の『宗像教授異考録』(小学館)と合わないことに、遅ればせながら気づいたので、既刊の分を見直してみました。

『異考録』では、友人の若緒と宗像(髪は健在)が卒論のテーマを語り合い、「大学を卒業しても、時々会って研究報告しようぜ!」と言いながら、「30年後」の現在に福井県三方郡で再会する第3集第2話「鬼の来た道」(2005年9~10月)と、まだテーマを絞れずにいた「30年前」、志摩の海女を取材中に出会った真砂という女性が語られる第5集第1話「道成寺」(2006年6~7月)。

きっちり30年前/後だと、テーマ決定の時期が逆転するので、アバウトな30年前/後のはずですが、それでも1970年半ばに学生(学部3~4年生)だったことになり、1964年に21歳の『伝奇考』より10歳も若返ってる(*_*)

『伝奇考』の教授は、干支シリーズを兼ねたfile.36~37「龍神都市」(2000年11~12月)が57歳、最後のfile.38「蛇神融合」(2002年3月)は、作中時間が「巳年」なので、前年の2001年で58歳で、このままの設定だと、『異考録』がスタートした2004年は61歳。

私立大学にも65~70歳とかの定年はあるし、スタートが61歳で、65歳定年なら2008年度末でご退職。ご本人は「やれやれ、これでサルを相手に講義せずに、じっくり研究に専念できるわい。」と強がりそうな気もしますが、末永く跳ねていただくには「若返ったって、ええじゃないか」と、他の皆さまは初読で気づいたに違いないことで喜んでました(^_^;)

だからかどうかわかりませんが、『異考録』のスタートを飾った第1集第1話「巫女の血脈」(2004年10~11月)では、訪ねてきた教え子の中学校教員・津島涼子との会話のなかで、涼子の勘違い(?)に乗じて、教授自ら1年サバを読んでます。

「津島くんか!イヤー、久しぶりだな。」
「7年ぶりでしょうか?」
「うんうん、青森での一別以来だなあ。」

前に涼子が登場したのは、『伝奇考』のfile.10「女たちの神」(1996年9月)で8年前。7年前なら作中時間は2003年で、還暦祝いの-10歳かもしれないけど。

・・・と勝手なことを考えながら、『伝奇考』の第1作はfile.6「巨人(ダイダラ)伝説」(1990年6月)で、4年後のfile.8「狗(いぬ)の骨」(1994年5月)が第2作、その翌年のfile.3「潮盈珠(シオミツタマ)」(1995年3月)からコンスタントに発表されてるのを見て、前からあった「巨人伝説」への違和感も思い出しました。

開港1ヵ月の「鹿島・新東京国際空港」の滑走路で起きた地震と陥没。空港を訪れた教授は、土地を取られた荼異多(だいた)村の人々が、工事の強制執行前夜にそこにあった巨石を運び去っていたことを聞き・・・という「巨人伝説」は、鹿島・香取の要石に触れつつ、ダイダラ坊伝説の源流をギリシャ神話の巨人タイタンに探ったもの。

過去の歴史や怨念をコンクリートで塗りつぶしたのが文明さ
都市や空港ほど塗りこめた範囲が広い
時には厚い殻を破って何かが現れることもあるさ・・・

この教授の言葉が印象深い話ですが、前からあった違和感は、制作時期が早いので他の話と絵柄がちょっと違うとか、巨人が出てきて暴れるとかではなく、「開港わずか一ヵ月」というところ。

古い伝説を取り上げているのは他の話と同じだけど、空港建設の「過去の歴史や怨念」とタイタンやダイダラ坊がうまく結びつかず、「開港わずか一ヵ月」という「現在」が浮くというか。自分の中にも、作中の「現在」を支えるリアリティがなかったというか・・・。

という感じで、『異考録』の教授の年齢が再設定されたわけや、奥谷俊介氏の『小説 宗像教授伝奇考』が、『小説 異考録』でなく『小説 伝奇考』として、同じ空港のモチーフを「過去」と「現在」から描き、日本の古層に眠る巨人「縄文」が現れる話を描かれたわけを考えてました。

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2007年9月15日 (土)

『小説 宗像教授伝奇考』

星野之宣のマンガ『宗像教授伝奇考』のノベライズが出たので買いました。

 『小説 宗像教授伝奇考-縄文の磐音』(講談社)

判型は刊行中の『宗像教授異考録』(小学館)と同じで、カバーイラストも似た感じ。「出版社が違ってもOKなんだー」と思って表紙をめくると、原作者(星野之宣)と著者(奥谷俊介)の略歴が。

ネットで検索すると、同級生だという情報もあったので、彼らが大学に入ったのは1972年以降。この小説の主な舞台が成田空港(三里塚)なのも、「そういう世代だから?」と思ったりしました。

さて、第1章は、大手広告代理店・広宣社の依頼で、教授が「縄文」をコンセプトに東北を売り出すプロジェクトのアドバイザーになり、プロデューサーの山崎とディレクターの藤瀬が、「撃ちてしやまむ」と墨書した紙を残す暴漢に相次いで襲われるまで。

教授の研究室に準研究員のゆか梨がいるのは、マンガと違うところ。広宣社の若手ディレクター・苅部には、ちょっとマンガの忌部捷一郎みたいなところが・・・。というのはいいとして、マンガの教授なら、そういう話にそもそも乗るかしら?

第2章に入ると、ゆか梨が吊るしたサヌカイトの風鈴の音色から、一転して、教授がアジア史専攻の学部生だった三十数年前の話に。考古学専攻の院生・花音に頼まれて民族楽器同好会の演奏会を手伝い、打ち上げの後、彼女の部屋にお泊り・・・というのも、マンガにはないイメージ。

マンガでは、学生時代のロマンスとして、12歳年上の国文学の助手・高群真智が「夢と知りせば」(『伝奇考』)に、取材で滞在した志摩の海女・真砂が「道成寺」(『異考録』)に出てきたけど、どちらも「名刀宗像」を使った形跡はないしね(^_^;)

でも、この花音と宗像が、「鹿島・神子元島ライン」上にある三里塚の遺跡調査に行かなければ、花音が死ぬことも、三十数年後にC滑走路予定地で行われるイベントに教授が関わることもない・・・という点で、この小説には不可欠なエピソードになってます。

第3章では、「撃ちてしやまむ」の暴漢に襲われた教授が、プロジェクトの経緯を追って真鹿(裏鹿島)神社へ。宮司は、昔、花音が送ってきた「三里塚要石考-鉄と縄文の聖地」という原稿を見せ、「空港建設として体現化された」天津神による封じ込めから、要石に宿る国津神を復活させることが真(裏)のコンセプトだと説明。

教授は、記憶の底に封印してきた花音の弔いのためにも、「三里塚縄文祭」の準備に本腰を入れますが、メインイベントとなる芝居のシナリオを自ら執筆・・・というのも、マンガの教授にはないかなあ。

で、第4章では、青森をはじめ全国から集まった数十万人規模のねぶた、「偽神アマテラス」の上演と地震による中断、地下水の噴出、機動隊との乱闘、割れた地中から現れた巨大火焔土器、その取っ手にぶら下がった鉄パイプとサヌカイトが奏でる太古の音・・・。

『ヤマタイカ』や「巨人伝説」(『伝奇考』)を思わせる大スペクタルの後は、宮司が予言していたように、プロジェクト妨害をネタに広宣社を恐喝していた「撃ちてしやまむ」の犯人が、身近なところで捕まって終わります。

マンガの教授が花音の記憶を封印しているとは考えにくいので、あくまで小説版の「教授」として楽しみましたが、読後に思ったのは、掲載誌が『ビッグコミック』なのにストイックなマンガ版「教授」も、過去に妻子を亡くしてるとはいえ、まだ50代なんだよね・・・ということ。

連載中の『異考録』では、忌部神奈との関係がどうなるのかも興味深いけど、まだまだ大きな進展はなし。若い頃も現在も年齢相応の「色気」がある小説版「教授」を読んで、「宗像って70年代に学生だったんだろ? 俺たちと歳、変わんないんだろ?」という奥谷氏の意見を感じました。

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2007年8月31日 (金)

『宗像教授異考録 第6集』

 星野之宣『宗像教授異考録 第6集』(小学館)

やっと出ました、第6集。うちの近所の書店では、発売予定日の翌日発売。さっそく買って読みましたが、またまた酔いしれました~。

第1話「再会」

かぐや姫と浦島の話の共通点(月と地上、竜宮と陸上の“時間”の違い)に着目した宗像教授は、京田辺市で発掘中の横穴墓群へ。いっぽう、薩摩半島で発掘中の隼人の墓地を訪ねた忌部神奈(いみべかな)は、讃岐斎部(いんべ)家に呼ばれて香川へ。

その教授と神奈が、京田辺市の甘南備(かんなび)山でばったり遭遇。日向隼人の末裔・刑部一族が讃岐斎部から盗んだ紀貫之直筆の「竹取物語」をめぐって、貫之が埋めた「隼人文書」を探し、和歌山市の井辺(いんべ)八幡山古墳に辿りつきます。

神奈が出てくる話は、ロード・ムービーっぽい展開になることが多いけど、これもそう。もちろん、かぐや姫と浦島の話になぜ共通点があるのかも解明されるので、興味のある人は買って読みましょう。

第2話「テキスト 天空の神話」

第1話で、かぐや姫と浦島の講義をしていた教授が、「次回の講義ではまず、“時間”の違いについて解明してみよう。古代人の宇宙観が関係するから、テキスト『天空の神話』をよく読んでおくように」と言ってたもの。

といっても、もちろんマンガ。第3集の第1話「人穴」に出てきたIT長者の網野が出資・復元した古代船で、教授の大学のボート部が大阪から韓国まで航海し、教授と神奈は安全なクルーザーで伴走する予定が、また漂流サバイバルに・・・。

満天の星空を見ながら、沈みそうな古代船上で講義される日本神話の宇宙観。頼りのケータイも使えず、「脳まで筋肉質か」と思われた学生も、神奈も感動した特別講義は、やっぱり買って読みましょう。

第3話「黄泉醜女(よもつしこめ)」

茅野市中ッ原遺跡で出土した「仮面の女神」の原稿を頼まれた教授は、土偶の仮面に似た「石面」が出たという報せで現地へ。やはり近くで出土している蛇巫土偶から、ギリシャ神話のメドゥサと姉たち、日本神話のイザナミと黄泉醜女に考えを巡らし、「石面」が実際に使われていたと聞くと熊本へ。

なぜ仮面をつけたのかという疑問が、前原長溝遺跡で発見された女性の変形頭蓋骨とリンクしたとき、両者の謎が一気に明かされるわけですが、教授の説を知りたい人はぜひ買って読みましょう。

ちなみに、「仮面の女神」の画像は、茅野市のサイトで見ることができます。イワナガヒメが意味するように、古代人が醜さと永遠の命をセットで考えてたとしても・・・。教授の姪の瀧(福岡県出身)と同じく、「あげな物ばつけて醜くされた女性がいたと思うと悲しか・・・」という思いで見てしまいました(T_T)

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2007年8月23日 (木)

ズンタッタター ズンタッタ♪

ダイヤモンドをつーんざいてー しーろい稲妻おーっぱしるー♪

懐かしいアニメ、見ちゃいました。小学生の頃、再放送で見てた『侍ジャイアンツ』。GyaOでやってるのに今日気がついて、第9話と10話を。主人公・番場蛮の大きいものを中から食い破る反骨精神は、いま見ても、昔好きだったやんちゃなバンちゃんでした(^_^)

番場蛮の声は、故・富山敬さん。『タイガーマスク』の伊達直人、『宇宙戦艦ヤマト』の古代進、『タイムボカン』シリーズのナレーターやおだてブタ、『UFOロボ グレンダイザー』のデューク・フリードなど、ホント、子どもの頃は富山さんの声に囲まれてました。

1995年に富山さんが亡くなったときはショックでしたが、OVA『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーの声を残してくれたし、小説『銀河英雄伝説』を読むと、ヤンのセリフが富山さんの声や間の取り方で甦ってきます。

富山さんの声が好きで、相手役の声をマネしてた頃は、声優になりたいと思ったこともあったのに、ぜんぜん違う仕事に就いちゃいましたが・・・。説明会などでマイクを持って話した後のアンケートに、「声がよかった」という回答があったりすると、ちょっとうれしくなる私です(*^_^*)

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2007年7月17日 (火)

飛鳥時代の地震対策

 星野之宣『宗像教授伝奇考(第7集)』

地震のたびに思い出す「龍神都市」というマンガ。嫌われキャラの館林学長が出す3つの難問に、宗像教授が「龍」をキーワードとして答えていくもので、最後の問いは、「天武天皇自身が都の建設を熱望していたらしいのに どうしてもっと早く 完成できなかったか」。

晩年近くに着工した藤原京は、死の数年後に完成したそうで、果断な天武天皇が候補地に迷ったすえ、遠く信濃まで調査したのは、宗像教授によれば、『日本書紀』の天武天皇の項目にも多く記録されている「地震」のため。

普通の君主なら 災害は災害として平然としていられるだろう
だが
中国古来の考え方に通じていた天武天皇は 違っていたはずだ
天変地異は 政治の乱れが原因だとする考え方だ

その考え方を説明した部分に、キーワードの「龍」が出てきます。

風水思想では 地震や噴火は“龍脈”が乱れた現象とする
“龍脈”とは大地の“気”の流れであり それが変動する時
地震が起きる

684年の白鳳大地震、翌年の浅間山噴火などの天変地異を鎮めるため、“龍脈”の乱れを正せる場所を探していたという説ですが、これを読んで以来、地震があると「政治の乱れ」という言葉が思い浮かんじゃって・・・。

今日の新聞の1面は、「新潟、長野で震度6強」の記事の左に「内閣支持率 最低28%」の記事。のちの平城京・平安京をしのぐ規模だった藤原京は、汚水処理に失敗して、完成後わずか16年で遺棄されたとか。「政治の乱れ」が地震の原因とは考えない現代ですが、早急で着実な対策が必要なのは古代以上・・・と思いました。

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2007年6月26日 (火)

「猫おばさん」で悪い?

しばらく書店に寄ってなかったので、日曜の新聞で、先月刊行されていたのを知りました。

 大島弓子『グーグーだって猫である 3』

愛猫サバを亡くした後にペットショップで出会ったグーグー、近所で保護したビー、卵巣がんの闘病後に保護したクロ、ホームレスのおじさんから譲り受けた目が不自由なタマは、すでにお馴染み。

他の猫たちに猫疥癬がうつらないよう、仕事場マンションで世話をしていたタマの自宅デビューから始まる3巻は、またもや保護した5匹の子猫に里親を探して送り出し、2DKのマンションから一戸建てに引っ越して・・・というところまで。

Amazonのレビューを見ると、前作を上回る「猫おばさん」ぶりに退いた人もいるようですが、1、2巻で自らの手術と化学療法に触れた大島さんの、猫たちとの元気でかけがえのない日々にほっとしました。

なかでも、読みどころは、目が見えないタマの成長。毛が抜けてかさぶただらけ、栄養不良で体も小さかったのに、適切な治療と自身の生命力で、猫らしい姿を取り戻し、室内を不自由なく歩けるようになり、5匹の子猫の「母猫」役をしたり、引っ越し後は大島さんと近所の公園まで散歩したり・・・。

巻末の「あとがきマンガ」で、「なんと 今は 猫九匹の大所帯と なってしまいました」と書き、グーグーから順に名前を呼んで、「ごはーん」と声をかけている大島さん。9匹の猫たちと互いの命を支えあっている様子が、頭に浮かびました。

というわけで、早く4巻が出ないかなあ(3巻が出るのに4年半かかったし)・・・と思ってますが、それとは別に気になるのが、3巻の帯にある「映画化決定!2008年公開予定!」「主演:小泉今日子」の文字。

  1巻と2巻です。

1巻↑の表紙の人物は、他作品の繊細な描線を大きく逸脱した大島さん。原作と映画のイメージが違うのは常だけど、もう40代のキョンキョンが大島さん的「猫おばさん」をどう演じるのか、ちょっと想像しにくいだけに、好演を期待したいです。

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2007年5月14日 (月)

ジョーよりジョミー

先週(月)、遠くの親友から「GyaOでやってる『サイボーグ009』の映画版、見て」というメールをもらったあと、先月半ばから使っている中古PCで「DRMライセンスファイルが取得できない」というトラブルを発見。GyaOのサポートセンターに問い合わせて、(木)に見えるようになりました。

親友が「笑った」と書いてたように、原作(秋田文庫版全23巻、持ってます)や「♪吹き荒ぶ風がよく似合う」の主題歌が好きだったテレビ版とは比ぶべくもない作品でしたが、こちらの地上波では放送していないアニメ『地球(テラ)へ・・・』が見られるという、思わぬ副産物がありました。

原作(中公文庫コミック版全3巻、持ってます)に対しては、「素材(特殊政府体制による生命管理社会)はいいのに、キャラの使い方がいまいち」と思ってましたが、先週、今週の第4話、第5話を見ると、けっこう期待できそう。

たとえば、原作では成人検査後の教育ステーションE-1077でキース・アニアンとしか絡まないセキ・レイ・シロエを、ミュウ(ESP)因子を持つ少年にして、成人検査前の育英都市でジョミーと絡ませたところ。

まだ母親(血縁関係のない育母)が恋しい年齢のシロエをミュウの船に迎えることに失敗したことで、ジョミーも現時点での力不足を自覚したわけですが、このエピソードがあることで、数年後の教育ステーションでのシロエの反抗的態度やキース・アニアンとの絡みも、原作より面白くなってきそう。

というわけで、(月)の楽しみが、「ER」のほかに1つ増えました(^_^)

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2007年4月 6日 (金)

諸星版博物誌

諸星大二郎の『私家版魚類図鑑』をちょっと前に購入。帯に「ようこそ、幻想と怪奇の水族館へ。」とありますが、「幻想」はともかく、「怪奇」はねえ・・・という感じ(^_^;) 

 諸星版博物誌の第2弾

帯のコピーは、諸星先生でなく出版社によるものでしょうけど、陸と海の対比のなかで、海の側から見た陸の側への違和感、周囲の世界に対する登場人物(人間になった人魚を含む)の存在的違和感が絶妙な1冊。特に、「第5尾 魚の夢を見る男」の198ページの下段~199ページのコマが。

とか書いても、読んでない人には伝わりませんが、『鳥類図譜』の後に『魚類図譜』を出したことにふれたあとがきに、「魂となって飛び去る鳥が死をイメージさせ、魚が生をイメージさせる」、「二冊並べて書棚に置いたら気持ちいいだろうなと思った」とあったので、私も並べて置いてみました。

出版社が違うので背表紙が不揃いな「グリムのような物語」シリーズ(『トゥルーデおばさん』と『スノウホワイト』)と比べると、確かにずっと気持ちいいし、なぜか、子どもの頃に友達の家で見てた『玉川百科大辞典』を思い出しました。

一色刷りの大人向けの辞典(その頃も古書)で、自分の辞典のカラー写真とは違うモノクロの挿画が好きだったので、動物や植物の巻を出してもらっては、「これ、どんなのだろー?」と思ってた午後。

諸星マンガの描線から受ける感覚は、あの挿画から受けた見慣れない世界への違和感や不思議な感じと、ちょっと似てる気がします。 

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2007年3月29日 (木)

アニメ夜話スペシャル

BSアニメ夜話スペシャル「とことん!あしたのジョー」(27~31日)を第1夜から見てます。子どもの頃に再放送をやってた気もしますが、「ジョー」といえば、矢吹丈より島村ジョー(1979~80年放送の「サイボーグ009」)だったので見てなかったし、「こういう話だったのねー」と思いながら。

第1話の、東京タワーと寒風を背景にジョーが登場し、橋を渡ってドヤ街に現れるところなんか、子どもの頃に見ても、たぶんよくわからない高度経済成長の陰のような風景。いっぽう、財閥令嬢の白木葉子は、島にある少年院を慰問するのに専用ヘリを使う金持ちぶり。

昔の少年マンガ・アニメには、貧しい出自の主人公が多かったけど、同じ梶原一騎(高森朝雄)原作のものでも、「タイガーマスク」は好きで「巨人の星」が嫌いだったのは、伊達直人と星飛雄馬の性格の違いもさることながら、あの濃厚な父子関係が苦手だったのよ・・・と改めて思いました。

丹下段平もジョーにとっては父みたいなものですが、実の父と父みたいな人では大違い。隻眼の丹下左膳、じゃなかった段平さんは、ギルモア博士より好きです。

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2007年3月15日 (木)

レジェンド オブ ヤマタイカ

昨日、NHK総合の「歴史の選択」という番組で、「邪馬台国はどこか?」をテーマに近畿説/九州説を紹介してましたが、私は九州説(の東遷説)。

昔、父から聞いた福岡県山門(やまと)郡説に加え、星野之宣『ヤマタイカ』の影響もありますが、九州でなかったら、高千穂への天孫降臨とか日向三代の日本神話がなぜ必要だったのか・・・と思うので。

で、また『ヤマタイカ』を読んでますが、ここでは、沖縄神話のアマミクを死後に流された卑弥呼のイメージで捉え、日本神話のイザナミ/アマテラスをヤマト朝廷による卑弥呼(征服した国・部族の象徴的存在)へのダブル・イメージで捉えてます。

イザナギとともに国や神を生んだイザナミが、死んで黄泉津大神になった後、男神イザナギが独りで生んだアマテラスが、太陽神=最高神となるという女神の交替劇は、イザナミに重ねて卑弥呼を貶めた後、たたりを恐れてアマテラスとして祀り上げ、自らをその子孫(継承者)として位置づけることで正統化を図ったもの・・・という解釈。

「日本」の歴史の基底に邪馬台国があり、神話の基底に卑弥呼がいるというわけですが、そのSFとしての内容も、「なるほど」と思わせるプロットも、まさに『レジェンド オブ ヤマタイカ』という感じ。

いま、そのタイトルで再刊されてますが、第1~4巻は『ヤマタイカ』、第5巻は後に『ヤマタイカ』を生むために中絶したともいえる『ヤマトの火』(勝手に「初期形」と呼んでます)という構成で、どちらも既に持ってるので、買うかどうか迷ってます(^_^;) 

   第3巻まで既刊

でも、表紙、紙質、印刷もいいし、カラーページもあるし、修正も入った「最終形」らしいので、一度も最後まで読めない『古事記』が読めたら、買おうかなあ・・・。

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2007年2月21日 (水)

強制的気分転換

ここ数日は、仕事の量より質のほうで疲れ気味。「○○さんにああ言われたから、こうなった」という責任転嫁式のクレーム対応が含まれてたりするので、その内容を当事者に確かめたり、対処を協議したりで、先日までの量が多かったときのほうが、まだ楽だったかも・・・と思ったりしてます(^_^;) 

こういうときは、ちょっと強制的な気分転換が必要なので、9時半過ぎに帰宅した後、「ハケンの品格」「デスパレートな妻たち」を続けて見て、昨日取り上げた『ブルー・ホール』を読み直し。白亜紀世界の力を借りて現実を離脱しました。

来週末まで今の状況が続きそうですが、注文していた本が届くのもその頃。タイミングがいいというか悪いというか、いずれにしても待ち遠しいです。

←星野之宣『宗像教授異考録5』

高校生の頃に宗像教授と出会っていたら、民俗学を専攻してたかも・・・と思うシリーズ。前シリーズ『宗像教授伝奇考』と比べると、人間としても学者としても宗像教授が円熟してる(絵柄が変わっても年を取らないサザエさんと違って、ちゃんと年も取ってる)し、『伝奇考』やスピンオフの『神南火』(『異考録』に登場する忌部神奈が主人公)に出てきたテーマの発展やリンクもおもしろくて、得るところ大。

←田中芳樹『銀河英雄伝説1 黎明篇』

昨年、WOWOWで見ていたアニメの原作。今回刊行される創元SF文庫のシリーズは、全巻の装画を星野之宣センセイがご担当・・・ということで、アニメの絵柄とはまた違った銀英伝との出会いが楽しみ。

あー、早く読みたい・・・。

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2007年2月20日 (火)

恐竜・大臣・ゆでタ○ゴ

久しぶりの更新になってしまいましたm(__)m

ここしばらく、テレビも新聞もろくに見ない有様でしたが、異業種の親友から電話がありました。そのときの話題のひとつが、近頃、彼女の会社の社長が出張するたびに買ってくるというお土産の話。出張のお土産といえば、個別包装で分けやすい××銘菓の類いが一般的かと思いますが、その社長さんの場合は、タ○ゴ・・・。

「養鶏場に行ってるの?」
「違うよ」
「じゃあ、なんで? 戦時中の作家の手紙なんかには、“今日は珍しくタ○ゴが手に入りました”とか、“これで精をつけて”とか書いてるけど。社員に精をつけたいとか?」
「さあ、そうかも」

ゆでタ○ゴにして社員全員に配るそうですが、社長さんが自らゆでるわけではなく、女性社員には不評というより、迷惑だということがわかっていないという話から、同じくご高齢で、「産む機械」「健全」発言でお騒がせの厚労相の話にスライドしました。

「あれくらいのセクハラ発言するおじいさんは、世間にいっぱいいる。大臣には恥ずかしいから辞めてほしいけど、国会議員は辞職に及ばず」
「そういう“国民の代表”だもんね」

わかってないところも懲りないところも、そのへんのセクハラおじいさん(うちの職場にもいる)と同じですが、支持するおじさんがいるところも世間と同じ。友人の会社でも、「美味しかったですよ」と言うおじさんがいるので、そのお土産が続いている・・・という話に爆笑しました。

「産む役目にある人が一人頭で頑張ってもらうしかない」と、少子化対策を女性だけの責務であるかのように語ったり、「結婚して二人の子どもを持つ」ことを「健全」と語ったりする人に、「職務を全うしてもらいたい」と言っても、何をどう全うするんだろ? と思いますが、個人的に興味があるのは、タ○ゴのお土産とどちらが長続きするか・・・。

あと、興味というか、最近気になって仕方ないのが、地元民放で流れてるテレビCM。他県の方には通じにくい話で申し訳ありませんが、県が地球温暖化防止の「チーム・マイナス6%」と連携して作った恐竜(骨格)のロゴマークを使ったCMで、そのナレーションが―。

 僕たちのようになる前に、あなたができること。
 あなたも滅びますか?

恐竜は自分たちのせいで滅んだんじゃないのに・・・と変な気がするし、これでは恐竜を不当に貶めるためにロゴマークにしたようで、恐竜好きの私としてはすごく不快。大義名分(地球温暖化防止)のためには、ウソ言っていいってもんでもないでしょ?・・・と思います。

ちなみに、恐竜が出てくるマンガでは、

←星野之宣『ブルー・ホール』

 ←星野之宣『ブルー・ワールド』

が好き。だって、恐竜に対して愛があるし、変なCMからは感じない地球への愛を感じさせてくれるから。

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2007年2月 6日 (火)

グリムのような物語

今日は2ヵ月に1度の通院日。出かける前に職場から電話があって、14:00の予約時間にちょっと遅れましたが、採尿・採血をして診察を待つ間(1時間~1時間半は普通)、売店で買った寿司弁当(小)を食べながら、諸星大二郎のマンガを読んでました。

 ←『スノウホワイト-グリムのような物語』

前作『トゥルーデおばさん-グリムのような物語』も読みましたが、こちらを後で描いたからか、掲載誌が違ったからか、最後には「みんな死んでしまいました」という不条理な話を多く選んでいたり、「三度殺されて三度とも生き返ってくる姫、姫の死体を買おうとする死体愛好者の王子」(解説及び自作解題)が登場する「白雪姫」を吸血鬼ものにしていたり、そーきますかという話が多くて楽しめました。

病院のほうは、50分待って診察は5分。待ち時間が長いので、売店に下りて何か買うのがクセになってますが、今日はその一角にホームセンターにあるような野菜の種のスタンドを目撃し、見てはならないものを見たような気分に・・・。

いくら田舎だからって、病室の窓辺で栽培はしないだろうし、「退院したら、これでも蒔いて元気出して」というメッセージ用でもないだろうし、入院患者以外の利用者は外で買えるし、ここに置かれた必然性が見えないという点では、「グリムのような物語」よりも不思議な体験でした。

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2007年1月14日 (日)

盲目の無線技師

グループタックのアニメ映画「銀河鉄道の夜」を見直しました。

昔、これを文学少年の彼と映画館で見たときは、原作も読んでないし、さっぱりわからなかった記憶がありますが、最近はちょっと賢治づいてるので大丈夫。ジョバンニと母の非対面の会話や通信(無線信号、音)の使い方は、さすが別役実(脚本)と思う反面、同じ通信がらみの色の表現には、ん?・・・と思うところが数ヵ所ありました。

無線については、ジョバンニがパン屋の店先で会う白杖の老人として登場し、銀河鉄道の夢に無線技師として再登場する人物を挿入したこと。幻想と現実、死者と生者をつなぐ目には見えない信号の受信者としてふさわしいし、「盲目の無線技師」の章は、これ以降、他の章と比べて異様に長い原作の「九 ジョバンニの切符」を8つに分割にするブックマークとしても機能してます。

音についても、活版所ですぐ傍の主任さんが無視している電話のベル、6時を打つ時計のボーンという音、パン屋のおじさんがレジをチーンと鳴らす音に、ジョバンニだけが聞き耳を立てたり驚いたりするところが、異世界からの通信、異世界の旅の予兆という感じ。

でも、原作の色の表現がいかされてない部分は謎。アルビレオの観測所の上を回っている青玉と黄玉は、原作ではサファイアとトパーズで、2つが重なったとき「緑いろの両面凸レンズのかたち」になるのに、映画では透過性のない青玉と黄玉が回ってるだけ。

ここが緑にならないと、次に出てくる切符の色の違いにつながらないのに・・・と思ったら、ジョバンニの切符は、裏が白の2つ折で表の色は不明。カムパネルラが原作どおりの白(生)→黒(死)を表す「小さなねずみ色の切符」なら、ジョバンニも「四つに折ったはがきぐらいの大きさの緑いろの紙」でなくっちゃ・・・と思うんだけど。

他の賢治作品にも、「つつましく折られたみどりいろの通信は/いつかぽけつとにはつてゐるし」(「一本木野」)とあったりして、彼のいのちに届く/いのちを支える通信には緑がいいと思うのに、映画では通信の表現が視覚より聴覚に偏ってる感じ。

そのためか、カムパネルラとの別れの前後、原作では「両方から腕を組んだように赤い腕木をつらねて」いる2本の電信柱が登場するのに、映画では電信柱のような街灯が1本立ってるだけ。赤は万人の幸福のために献身する「さそりの火」とつながってるし、2本は「僕たちいっしょに進んで行こう」と約束した2人を象徴してるのに、1人になったジョバンニを1本の街灯で表したみたい。

他にも、天気輪の柱がない丘に三角標だけ出てきたりしますが、黒いオープニングの「では皆さんは、川だといわれたり、ミルクの流れた跡だといわれたりしていた、このぼんやりと白いものが本当は何かご承知ですか」というボイス・オーバーもいいし、黒いエンディングの『春と修羅』序(前半)の朗読もいいし、色以外のところでは、別役実的=盲目の無線技師的「銀河鉄道の夜」、ステキでした。

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2007年1月10日 (水)

『千年の夢』

昨日は、7時起床で職場に行き、車で30分ほどの場所にある印刷所に移って校正作業。夕方また職場に戻って、先月末締めの会計書類を作って提出。ここ4、5日ほど、2日に1回寝るパターンだったので、年末から飲んでるブルーベリー(サプリ)も効かず、目がツラかったです・・・。

帰宅後はいったん寝て、齋藤なずなのマンガ『千年の夢-文人たちの愛と死』を再読。

←下巻の表紙

上巻には、与謝野晶子、高村光太郎・千恵子、夏目漱石、種田山頭火、田村俊子、有島武郎、芥川龍之介、林芙美子、萩原朔太郎らが。下巻には、岡本一平・かの子、宮沢賢治、武者小路実篤・房子、樋口一葉、太宰治、島崎藤村、北原白秋、岡倉天心らが登場。

上・下巻とも9章からなる短編集で、標題「千年の夢」は、岡倉天心の美と愛を描いた最終章から。他の齋藤なずなの作品は読んだことありませんが、近代の産物としての恋愛‐小説は、「千年」後には遥かな「夢」になってるだろうなあ・・・と思わせる作品群。

男性作家に対してもそうですが、女性作家に対する独特なシニカルな視線(絵に表れてる)は、突き放しかたの足りない『白蓮れんれん』を読んだ後だけに、けっこう爽快感がありました(特に、岡本かの子の章)。

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2006年12月29日 (金)

雪の中のマンガ

日中、家の中を掃除していたら、ペリカン便で『〈ますむら版〉宮沢賢治・童話集-Kenji by cats』が到着。箱を開けたら750頁以上、4㎝近い厚さの本が出てきて「これで数日楽しめる」とうれしくなりました。

時間があって読もうと思えば、1日でコミック10巻でも読めますが、今回はストーリーじゃなく、賢治童話に登場する「もの」がどう描かれてるか、背景やアイテムの「かたち」に興味があるので・・・。

たとえば、「銀河鉄道の夜」の初期形と最終形での「天気輪の柱」や「三角標」の形の違い。「桔梗いろの空」の違い。「雪渡り」「猫の事務所」など6作品については、この本で初めて「ますむら版」を読むので、その形象についても。

061229_13300001雪の年末に、いいオトナがマンガ三昧。でも、ベランダから外を眺めても、写真のように白い世界で出歩く気もしないし、ワタシ的には贅沢な時間だなあ・・・と思っています。

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2006年12月10日 (日)

『銀英伝外伝』の示唆

更新、ずいぶんサボってしまいました。まずは、その間のことを・・・。

5日(火)は、2ヵ月ごとの検査で病院へ。その前々日、やはり腎機能を検査したパセリはまあまあの結果でしたが、私は蛋白定量、CRE換算値がまた少し上がってました。冬は、気温低下や乾燥、周囲に風邪が増えることから、どうしても喉をやられるので、「扁桃病巣感染症」ともいわれるIgA腎症患者には、要注意な季節。

6日(水)は、通常の仕事の後、同僚のK谷氏と営業訪問。
7日(木)は、通常の仕事の前、前日担当者が不在だったところへ訪問。

8日(金)は、仕事の間に、車の6ヵ月点検とタイヤ交換。その最中、ある部署が制作するパンフ制作に250字×2のコピーを書くように依頼がありましたが、これまでのいきさつもあるので、「ただ書けって、どんなもの作りたいかわからないじゃない? 昨年までと変えるなら、ビジュアル案かサムネイル見せて」と言いに行きました。

見積書だけで発注先を選んだらしい担当部署の人の返事は、「いま作ってもらってるところなのでありません。発注先を替えたので、今までの文はそのまま使えないらしいです」。机の上には、私と同じく依頼を受けた他部署の人が、昨年のコピーに2、3ヵ所赤字を入れたのが載ってました。「こんなのでいいの?」「ええ、違っていれば」「ふーん、ちょっと考えてみるね」といって戻りましたが、内心かなりムカつきました(-"-)

そういう日常の後、毎週(金)深夜の楽しみは、WOWOWの『銀河英雄伝説外伝』を見ること。『本編』以前の、ヤン(自由惑星同盟)とラインハルト(銀河帝国)が、不正や保身に満ちた組織のなかで頭角を現しはじめる頃のエピソードですが、「日常を忘れて・・・」ともいかない内容です。

ここ数週はラインハルトのエピソードで、背景にあるのは、異質な者、自己の利益に反する者を排除することで、安泰を得ようとする社会や組織。その制度やメンタリティが変わらない限り、他を排除した者も、いつ自分が排除されるかわからず、排除が排除の連鎖を生むことを描いてました。

まず、「白銀の谷」Kap.Ⅰ~Ⅳ。

初赴任地の惑星で、兵士による民間女性の集団レイプを阻止し、物資の横流しによると思われる食事のひどさを知ったラインハルトは、皇帝の寵愛を失ったベーネミュンデ侯爵夫人の命を受けた上官によって、窮地に立たされます。結局は、その窮地を転じて武勲をたてますが、陰謀を暴かれた上官は自ら谷底へ・・・。

で、極寒のなか窮地に立たされたとき、ラインハルトがキルヒアイスに言うセリフは。

社会や組織が腐敗するのは、必ず上からだからな。

辺境惑星だから腐敗しているというのではなく、「上から」。「未履修」「いじめ」など学校の問題は後を絶ちませんが、保身や体面を優先する学校や教委、文科省、そこに「愛国心」を盛り込んだ教育基本法改正案を思い浮かべると、ホント、「上から」だなあ・・・と思って(^_^;)

と思うと、こういうセリフも。

俺なんかと出会わずに、学校の教師にでもなっていれば、生徒の長所を活かすさぞいい教師になっていたかもしれんな。

ラインハルトは、激昂することの多い自分を受け止め、支えてくれるキルヒアイスにこう言いますが、ここで思ったのは、教師や保護者は、キルヒアイスにならうところ大では? ということ。

その第1は、彼のラインハルトに対する愛は、相対的なものではなく、絶対的なものだという点。平民出身の彼に対して、ラインハルトが貴族出身だからでも、幼年学校で主席だったからでも、姉アンネローゼが皇帝の寵妃になったからでもなく、ただラインハルトが好き・・・。

これは、彼が、隣家にラインハルトとアンネローゼが越してきた日、その後の楽しかった日々をしばしば思い出すことからもわかりますが、幼時に母を亡くし、父は酒に溺れ、大好きな姉を金で皇帝に引き渡されたラインハルトの孤独は、彼の存在で全面的に救われています。

第2は、彼自身も、ラインハルトへの愛を通して、不正を許さない強さや公共心、あるべき国家観を持つ人物になっている点。「初めに国ありき」ではなく、「初めに愛ありき」。先に「国」があって、それを「愛せ」というのではなく、逆である点が示唆的でした。

というのは、教育基本法改正後に目論まれている、評価を含む「愛国心」教育の導入は、基準となる国家観が先になければなりませんが、一義的な国家観が示される危険、授業を行う際の危険、評価される際の危険・・・など、危険だらけのように思っているので。

そして、「朝の夢、夜の歌」Kap.Ⅰ~Ⅳ。

これは、憲兵隊に配属されたラインハルトたちが、母校の幼年学校で起こった殺人事件を捜査するエピソード。最初の事件は事故でしたが、学校の管理責任を問われるのを恐れて証拠を隠蔽した校長が、学年3位の孫を主席にするため、連続殺人を装って次席の生徒を殺害し、主席のハーゼを犯人にしようとしていたことを解明します。

ハーゼは、ルドルフ大帝の優生政策以降、公的には根絶されたといわれる色覚障害があることを隠して入学していて、校長の犯罪と同時にそのことも明らかになりますが、他の生徒たちがハーゼを蔑むのを聞いたラインハルトは、こう一喝します。

やめろ
ハーゼが色盲だからといって、彼を差別する理由になるのか。
遺伝による体質や特質は、それを持つ者の責任か。
そんなことにかかわりなく、ハーゼは学年主席だったはずだ。
それは彼の努力によって得たものだ。
貴様らは誰も、その彼にかなわなかったのではないか。

その後、「人は差別をせずにはいられないのでしょうか」と聞くキルヒアイスに。

自分より弱い者、いや、自分とは少し違うというだけで、その相手を差別し、攻撃し、それによって自分の優越感を満たす。
だが、それさえ支配され、差別されるシステムの一部に取り込まれていることだと気づかずに。

「夢の小さな者を軽蔑なさいますか」と聞くキルヒアイスに。
※ ただラインハルトの傍にいて、彼の夢を共有したい自分のこと。

夢の大小はともかく、弱い奴は、あ、いや、弱さに甘んじる奴は、俺は軽蔑する。
自分の正当な権利を主張しない者は、他人の正当な権利が侵害されるときに、共犯の役割を果たす。
そんな奴を好きになれるはずがない。

下線部の言い直しには、ラインハルト自身が、「貧乏貴族」「姉に対する皇帝の寵愛をいいことに」「生意気な金髪の小僧」と蔑まれながら、自らの才能と努力でそれを退けるという「強者の論理」の持ち主であり、実践可能な者であったことへの、彼なりの自省が窺えます。

「いじめ」が社会と無縁ではないこと、「強者の論理」だけでは解決不能なこと、黙過という「共犯の役割」については、昨今の教育論議でも取り上げられてますが、ここでは、後に皇帝となるラインハルトでさえ、「強者の論理」の敷衍を控え、「共犯の役割」をする者についても、個人的見解にとどめている点が印象的でした。

直接的には、キルヒアイスの「~軽蔑なさいますか」への返事だったからですが、もし制度的な排除に言及すれば、排除と恐怖の連鎖システム(当時の銀河帝国)の複写、反復になりかねないことを意識したセリフなんだろうか・・・と思って。

以前、教育再生会議で、「共犯の役割」をした者(といっても、対象範囲は不分明)の出停案が持ち上がって、引っ込められたことを思い浮かべたのは、言うまでもありません。

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2006年10月23日 (月)

「999」盗作問題で

松本零士大センセが、槇原敬之クンに「銀河鉄道999」のフレーズを盗作されたと抗議している問題。

 ←「時間は夢を裏切らない、夢も時間を
           裏切ってはならない」が・・・?

  1. 槇原敬之:反撃「提訴も協議中」 銀河鉄道盗作問題
    (MSM毎日インタラクティブ 10月20日)
  2. 松本零士氏、槙原敬之に歌詞パクられた
    (asahi.com 10月20日)
  3. 盗作騒動、槙原も松本氏も譲らず
    (asahi.com 10月21日)

1.には、「槇原の所属事務所が『銀河鉄道というタイトルも先人がつくった言葉』としたことに対しては『開き直り。勝手にしてくれ』とあきれ気味」とありますが、そう言われたということは、「999」を連載し始めた1977年以前に、宮澤賢治(1896~1933)の著作権相続者(弟の宮澤清六さん?)に「銀河鉄道」の意匠を使用する旨、お断りになったのでしょう。

「銀河鉄道の夜」が、1985年に擬人化したネコの設定でアニメ映画化されたときは、賢治の死去から50年以上経って著作権保護期間も過ぎてるのに、清六さん(1904~2001)が反発して、『校本宮澤賢治全集』の編集に携わった天沢退二郎氏の説得と作品の仕上がりから最終的に了承されたとか。清六さんについては、「未来少年コナン」や「ガンダム」がお好きだったという逸話があるくらいなので、「999」もご覧になった可能性大だと思うけど・・・。

 ←アニメ映画「銀河鉄道の夜」。
          私はネコの設定に賛成。

ところで、3.によれば、「約束の場所」の発売元が、「このたびは槙原敬之さんの作詞に対し、松本零士さんのご快諾を得て、ケミストリーもそのエールを歌として皆さまにお伝えするものです」という、事なかれ主義の釈明を同社ホームページに載せる和解案を持ち出したけど、松本・槇原の両サイドとも乗らなかったって話。

「約束の場所」の歌詞を改めて見てみると、「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という部分だけでなく、全体的にも「999」の鉄郎のイメージに似てるといえば似てます。でも、「夢」も「時間」も「裏切らない」も、槇原クンが使ってもおかしくない語彙だし、「銀河鉄道」や「旅」の文脈はないし、問題の部分だけで「詞の『出典』を明示すること」を要求するのは、ちょっと難しいかなあ・・・と。

個人的に興味深かったのは、盗作問題そのものよりも、2.で松本センセが「『創作家同士のプライドの問題。男同士なら分かってほしい』と本人の謝罪を要求した」という部分。相手があの槇原クンだからってことじゃなく、やっぱ、センセ、とことん「男」ですよね・・・と懐かしく思いました。

小学校~高校まで少女マンガより少年マンガが好きだった私は、松本センセのマンガも好きで、自分では買いにくかった「男おいどん」も友達のお兄さんのを借りて読んだし、アニメの「ヤマト」「ハーロック」「999」も好きでしたが、いつ頃からか離れてしまいました。

6年前に入院したときは、知人が持ってきてくれた「999」を読み直したし、県内の短大がセンセの講演を開いたときは高校生に混じって参加し、「ガラスのクレア」上映後、ご自身の若い頃からのマンガとアニメに対する「夢」を例に、「時間は夢を裏切らない」と話されるのも実際にお聞きしましたが、すでにいい歳になっていた私には、どこか過ぎた「夢」という感じもして、懐かしさ半分、さみしさ半分という印象でした。

星野之宣センセのSFは今も大好きなのに、どうしてだろう・・・と思いますが、それはたぶん、「男のロマン」を体現する主人公とそれを支えるヒロイン像が、自分の現実や幻想とはズレてしまったから。作品は読者を選ぶし、読者も作品を選ぶということかもしれませんが、今回の問題で、森雪やメーテルを一生懸命マネして描いていた昔を思い出しました。 

あと、「銀河鉄道の夜」には、タイタニック号沈没をモデルにしたエピソードがありますが、このニュースに関連してWikipedeiaを見ていて、アニメ映画で音楽を担当した細野晴臣の祖父(細野正文)が、タイタニック号唯一の日本人乗客で、他人を押しのけて救命ボートに乗ったという誤報のため、「恥ずべき行いをした日本人」として批判され、鉄道院を免官(死後に名誉回復)になっていたことを知りました(思わぬ副産物)。

思い出しついでに、本棚の奥にある松本センセのマンガと「銀河鉄道の夜」のビデオをまた見てみようかな・・・と思います。

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2006年10月 1日 (日)

休日点景

ついさっきまで、明日、職場に出す履歴書だの業績書だの、苦手な書類を作ってました。前回とビミョーに書式が違ったりするので、新しい部分を付け足すだけじゃなく、前のものをコピペしたり、字数調整したり・・・。こういう事務的なだけの作業は、できれば一生やりたくないくらい嫌いなので、なんだかどっと疲れました。

061001_19410001パセリは、今日もテレビ観賞。 NHK総合の「ダーウィンが来た!」という番組で、「捜索!東京新宿渋谷に野生タヌキ」という内容だったのをまじまじと見てました。写真の映像は、線路脇の排水溝で暮らすタヌキの家族。子猫の頃から、テレビを通して、実際には会うことのない野生動物をたくさん見てきてますが、毎回、小さい頭で何を考えてるのかなーと不思議に思います。

その傍らで私が読んでたのは、かわぐちかいじの『太陽の黙示録』。先月、WOWOW開局15周年記念のアニメ(原作の第4巻までの内容)を見て、既刊の第1~12巻を買っちゃいました。

 ←相次いで起こった4大地震で日本列島分断!

京浜・東海・東南海・南海の4大地震が相次いで起き、富士山が噴火。総人口の半数が死亡または行方不明。本州は琵琶湖のところで割れて海峡ができ、紀伊半島や四国は山岳を除いて水没。東京・大阪・京都の3大都市も水没するなか、海峡を挟んで、ノースエリアは中国、サウスエリアは米国による分断型復興支援が、分断統治につながっていくというストーリー。その海峡に無尽蔵に眠る次世代エネルギー「M資源」(メタンハイドレート)なんてものまで出てきます。

同じく『ビッグコミック』連載の星野之宣センセイの『宗像教授異考録』(第3集まで既刊)も好きだし、続きが気になるので「掲載誌、買っちゃおうかなー」とも思いましたが、次が出るまで我慢(^_^;) 

・・・と、それぞれ気が向くものを見たり読んだりして、私が履歴書と実績書を嫌々作ってた間、自分のケージで寝ていたパセリも、1日の最後は一緒に寝室へ。すっかり涼しくなってきたので、お互いの体温が心地よくなってきました。

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2006年8月22日 (火)

案ずるより?

日曜の疲れが取れず、寝たり起きたり・・・。昨日は、翌日締切のアンケート集計(181枚×12項目分)をExcelでまとめてメールで送信。今日は、メールで雑誌の誌面分析について質問があったので返信。今夜は少し涼しいので、エアコンを停めて窓を開けてます。

その寝たり起きたりの間、この虚弱体質が何とかなるなら、先日、病院で言われた「扁桃摘出とステロイドパルス」も試す価値はあるかなーと思いながら、大島弓子『グーグーだって猫である』(2000年、角川書店)、『グーグーだって猫である 2』(2002年、角川書店)を読み直してました。

     

1~2巻を通して、愛猫サバを亡くした後、新たに家族となるグーグー、ビー、クロ、タマというネコたちとの日々、大島さんが卵巣がんの手術と化学療法で入院したときの話が描かれてます。

ビーは拾われてこの家に来て
グーグーと仲良しになった

わたしはこれを天の配剤かと
思うときがある         (「35 ビーの勝利」)

私も、前の入院ではミントとパセリが一緒にいて心強かったのですが、今度はそうじゃないのが気がかり・・・。ちなみに、ミントも丸い体型で「んるる」という気のいいネコだったので、ついグーグーに重ねてしまいます。

その大島さんが、ネコの病気の本について触れている部分。井の頭公園のホームレスの男性から「猫疥癬」を患ったタマを引き取る部分に、こんな一節があります。

猫の病気の本は
どれも同じような説明しか
載っていない (略)

しかし
一冊だけに救いの一行があった

「感染した人間は
感染源の猫を治療すれば
自然に治ります」      (「50 猫ひきとり」)

「 」の中は、石田卓夫『ねこのお医者さん』(1994年、講談社)からの引用。私もこの本(講談社+α文庫版)は持っていて、気になることがあると開いてます。

    

その「第1章 ねこが健康に暮らすための環境づくり」より。

 外出がちで「留守中、1頭だとかわいそうだから」といって、ねこを増やそうと考える人がいます。けれど、それは大きなお世話。ねこは1頭でも快適に暮らせます。
 また、仲間を増やしたからといって、必ずしもうまくやっていけるとは限りません。子ねこのころからいっしょにいるとか、最初に飼っているねこが1歳未満で、新しく来たねこが子ねこなら仲良くなる可能性が高いのですが、 (後略)

パセリとミントは「子ねこのころからいっしょ」で、どちらかというと、パセリがミントに甘えてました。地元新聞やフリーペーパーでネコの里親募集の記事を見るたび、見つかるといいなあ・・・と思いますが、12歳になったパセリの性格、ストレスや体調を考えると、わが家では無理。

だから、やっぱり出張や入院のときは、ご飯とトイレの世話をシッターさんを頼んで、ひとりで留守番してもらうしかありません。

猫は環境に
慣れるのが早い
入院のしたくを
していても

またかえって
くるから
へいきだ

という
表情をする    (「35 ビーの勝利」)

大島さんが化学療法で何度目かの入院をするときのグーグーの様子。私が前に入院したときも、外出許可をとってネコたちの様子を見に帰ったら、1度目は玄関を開けたときも締めるときも不安げだったのに、2度目は買い物に行くのを見送るくらいの顔だったので、ちょっと拍子抜けしたほど。

前のような激痛即入院だと、こんなことを考えたり書いたりするヒマもないんだけど、案ずるより産むが易しで、まだ決めてない次回の入院も、こうならいいのになあ・・・と思ったりしました。

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