懐アニ

2009年5月 3日 (日)

連休3日目

今年の私のGWは、職場が替わったためもあって、5月1日(金)~5月10日(日)まで10連休。

昨年のGWは、4月24日~28日と5月8日~11日の入院に挟まれた飛び石連休で、静養不十分なまま中途半端に出勤し、ふらふらしたのを思い出してます

さて、そのGWですが、外に出るとくしゃみ、鼻水が出るので、自宅にこもってもう3日。

していることは、パセリと一緒によく寝て、掃除、洗濯、ベランダの手入れ。

ニュースや海外ドラマを見て、本を読んだり、DVDを見たり、仕事をしたり。

一昨日は太宰治の「十二月八日」(『婦人公論』1942年2月)を読み、昨日は櫻本富雄さんの『戦争はラジオにのって』(マルジュ社、1985年)を読みはじめました。

その他、来客とご飯やお菓子を食べたり、録画した番組を見たりしてますが、今日一緒に見たのは、5年前からNHK-BS2でGWの定番になっている「アニメ主題歌大全集

ささきいさお、堀江美都子、水木一郎、前川陽子の歌を聴き、ご健勝とご活躍を喜ぶのは毎年のことですが、今年の個人的な見どころは、森本英世(新田洋)とムッシュ吉崎(クリスタルキングの低音ボーカル)でした。

新田洋「行け タイガーマスク」・「みなしごのバラード」

梶原一騎が原作のアニメでは珍しく好きな番組で、タイガーマスク=伊達直人の強いばかりではないキャラやストーリーが、OP、EDの歌とマッチしてました。

このとき新田洋の芸名だった森本英世は、のちに敏いとうとハッピー&ブルーのメインボーカルになり、♪女に生まれて きたけれど 女のしあわせ まだ遠い♪とか歌っていましたね

クリスタルキング「愛をとりもどせ!!」

この曲が主題歌だったアニメの時代設定、「地球は核の炎に包まれた。あらゆる生命体は絶滅したかに見えた。しかし、人類は死に絶えてはいなかった」という「199X年」は、10年以上昔になってしまいました・・・。

歌のほうは、高音ボーカルの人が脱退し、今はそのパートもムッシュ吉崎が歌っています。

昨日の番組では、高音パートがちょっときつい感じでしたが、当時よりおじさん度を増した声の元のパートは、まちこ的にはよかったです。

カメラが客席をパンしたとき、客観的にはいい年の男女が嬉しそうに聴いたり、一緒に口ずさんだりしている姿が映るのも、この番組の楽しみのひとつ。

昔の少年少女も、より年配の歌手の皆さんも、壮健であれ・・・と思ったことでした。

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2008年3月29日 (土)

いい男はいい声

「とことん!石ノ森章太郎」の第6夜「サイボーグ009」、20:00~23:40まで見ましたが、1979年版のテレビアニメが22:30を過ぎて1話しか紹介されず、ちょっと残念

でも、久しぶりのナレーターの声に『銀河英雄伝説』を思い出し、検索してみたら、オレンジ色の髪の猛将、フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトの野田圭一さんでした。

Wikipediaによれば、1968年版の008がデビューだそうで、79年版では002とナレーター。

『バビル2世』の「ロデム変身 地を駆けろ」の黒豹・ロデム(しゃべってたっけ?)、『一休さん』の蜷川新右衛門もそう。

そういえば、遠い記憶の新右衛門さんの声、ビッテンフェルトと同じかなあ(キャラは違うけど)・・・と懐かしくなりました。

そのビッテンフェルトの名言(代々の家訓だそう)。

他人をほめるときは大きな声で、けなすときはより大きな声で。
(第103話「コズミック・モザイク」)

遠くの親友が、陰日向のない気性の彼を「気持ちのいい男」とほめ、『銀英伝』を「いい男の辞典のよう」と言ってましたが、私もそう思います。

ちなみに、79年度版の009の井上和彦さんは、『銀英伝』では、伊達と酔狂を愛しながら、人物・能力ともにバランスの取れたダスティ・アッテンボロー役。

私が一番好きなのはヤン・ウェンリー(富山敬さん)ですが、いい男といい声の辞典のような『銀英伝』(本編110話)、入院したら、まとめて見れないかしら・・・と真面目に思ってます

2008年3月23日 (日)

仕事のち石ノ森章太郎

明日の年休(病院行き)も入れて、3連休の中日でした。

とはいえ、昨日も今日も自宅で仕事。

新年度に使うPowerPointプレゼンテーション、やっと1フォルダ(20~40スライド×15ファイル)だけ更新しました

ところで、今日から始まったNHK‐BS2「とことん!石ノ森章太郎」(7夜連続)。

第1夜の今日は、「仮面ライダー誕生」。第1話「怪奇蜘蛛男」が初めて見られたことと、ライダー1号を演じた藤岡弘、さん(現在の芸名は「、」が付く)のお話がよかったです。

再放送を見てた頃から、どちらといえば、「人造人間キカイダー」のほうが好きでしたが、今日の放送を見て思ったのは、「仮面ライダー」って「サイボーグ009」と基本は同じだったのね・・・ということ。

不本意に改造された体で、より人間らしくあろうとして、戦ってるところ。

葛藤や矛盾を抱えてるのは、キカイダーも同じですが、元・人間という点では、ライダーのほうが009に近いことに、なんと、今まで気づいてませんでした。

「サイボーグ009」。これは石ノ森作品の中で一番好きで、第2期のアニメ(1979~80)をリアルタイムで見て、009の声(井上和彦さん)に酔い、マンガ文庫も全23巻持ってるし、主題歌「誰(た)がために」も歌います

第2期OPは、数あるアニメ主題歌の中でも名曲に数える1曲。

「吹きすさぶ風がよく似合う 9人の戦鬼と人のいう」という詞と曲に、「夢見て走る死の荒野」の部分で009が流す涙。

YouTubeで久しぶりに見ましたが、やっぱりいいな~!

ちなみに、まだ東京にいた頃、今は遠くの親友とカラオケに行くと、どちらかが必ずこの曲を入れてましたが、歌詞にないバックコーラスの「ウッ、ウ、ウッ、ウ」までちゃんと歌ってたのは彼女のほうでした。

「とことん!石ノ森章太郎」、第6夜の「未完の大作・サイボーグ009」が今から楽しみです。

2008年1月14日 (月)

ブタもおだてりゃ木にのぼる

1月の新番組のうち、「クリミナル・マインド2」「CSI:ニューヨーク3」と同じくらい興味があった「ヤッターマン」がスタートしました(^_^)

OPの「ヤッターマンの歌」は、旧作の山本正之さんではなく、山本さんの曲をアレンジして、世良正則×野村義男のアコースティックユニット「音屋吉右衛門」が担当。

番組BBS(11日投稿分までアップ)を覗いたら、旧作を見ていた30~40代の方の「山本先生、カムバック」の声が多かったけど、今日の放送を見て、これなら許すって人もいるんじゃないかしら? いない? 

ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーの三悪とドクロベエの声は、昔と同じ。ガンちゃん、アイちゃんの声は変わりましたが、三悪のほうが圧倒的に存在感があるから気になりません。

惜しむらくは、おだてブタとナレーションの富山敬さんがいらっしゃらないこと(T_T)

新作では、ヤッターワンと合わせて山寺宏一が担当してますが、あの「ブタもおだてりゃ木にのぼる」は、旧作から採録するとかして、故・富山敬さんの声にしてくれたらなあ・・・と思いました。

制作は、旧作がフジテレビ/タツノコプロで、新作が読売テレビ/タツノコプロだけど、タツノコプロが間に立って・・・ってことは無理なのかしら。

2007年11月18日 (日)

『封印作品の闇』

安藤健二『封印作品の闇』(だいわ文庫、2007年9月)

おととい読んだのと同じ著者の本。原題は『封印作品の謎2』で、文庫化にあたって加筆・修正されたもの。以下の作品の「封印」理由について取り上げてます。

  1. 水木杏子・いがらしゆみこ『キャンディ・キャンディ』
    東映動画『キャンディ・キャンディ』
  2. 東洋エージェンシー・ひろみプロ『サンダーマスク』
  3. 毎日放送・東京ムービー『ジャングル黒べえ』
    藤子・F・不二雄『ジャングル黒べえ』
  4. 藤子不二雄『オバケのQ太郎』
    東京ムービー『オバケのQ太郎』

『キャンディ』は、'70年代後半に連載、初放映。孤児の少女が苦難を乗り越えて幸せになる物語で、『あしながおじさん』『赤毛のアン』などの少女小説や、『チャングム』『冬ソナ』などの韓国ドラマにも連なる作品だと思いますが、アニメは'95年に、マンガは'01年に「封印」。

マンガの「封印」は、水木といがらしの法廷闘争が2001年に最高裁で決着した後のことで、書き手と描き手の間の溝の深さが窺えますが、双方にとって貴重な作品だからこそ、歩み寄りや再刊は難しいかも・・・。

     *

『サンダーマスク』は、'70年代前半に初放映。特撮ヒーローからロボットアニメへの転換期に、制作元の一方が著作権を無視してフィルムを占有し、'94年までは地方局で再放送されたそうですが、見たことありません。

その後は、フィルムの劣化やネガしかないなどの口実で「封印」されてるよう。『ガンダム』登場の背後に、そんな出来事があったとは・・・と思いました。

     *

『ジャングル黒べえ』も、'70年代前半に連載、初放映。'88年にワシントン・ポストが日本製品の黒人キャラクターを批判した翌年、大阪の家族3名で結成した「黒人差別をなくす会」が、『ちびくろサンボ』などを抗議したなかに『オバQ』の「国際オバケ連合」の話もあり、併せて「封印」されたよう。

二本足の小さい象パオパオと同じく、黒べえも人間離れした作中キャラですが、だから差別的でないともいえないのは、自然/文化などの対立概念を特定の人種や性別、地域や時代に割り振るとき、そこに蔑視/憧憬がないことは稀だと思うから。

そんなことを思いながら、主題歌以外はほとんど忘れたアニメを今見たらどう思うかなあ? とか、「国際オバケ連合」の「ウラネシヤ代表のボンガ」と黒べえの「ウラ、ウラ、べっかんこー!」に共通する「ウラ」って何だろう? とか思ってました。

     *

『オバQ』は、'60年代半ばと'70年代前半に連載、アニメ化は'80年代までに3回という、いい大人の皆さんなら誰でも知ってる作品ですが、のちの藤子・F・不二雄が描いた『新オバQ』の一部を除いて、マンガもアニメも「封印」とか。

'88年にコンビを解消し、'96年に藤子・F・不二雄が亡くなって、遺族の意向が大きいようですが、その遠い伏線のような感じで、たまたま9月に『藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版 1』で読んだ「劇画・オバQ」を思い出しました。

「劇画・オバQ」(『ビッグコミック』1973年2月25日号)は、最後の合作といわれる『オバQ』の後日譚で、15年ぶりに再会した正ちゃん(会社員で既婚)とQちゃんの生活観の違いを劇画調で描いたもの。

やるせなくも現実的な短編ですが、その発表から15年後に、正ちゃんとQちゃんが互いの生き方の違いを認めたように、藤子不二雄もコンビを解消したんだなあ・・・と改めて思ったりしました。

2007年11月16日 (金)

『封印作品の謎』

安藤健二『封印作品の謎』(だいわ文庫、2007年5月)

著者は、1976年生まれの元・産経新聞記者。以下の作品が再放送や収録・再収録されない「封印作品」になった理由について、関係者への取材を通して追究したルポルタージュです。

  1. 円谷プロ・TBS『ウルトラセブン』
    第12話「遊星より愛をこめて」(1967年12月17日初放映)
  2. 円谷プロ・TBS『怪奇大作戦』
    第24話「狂鬼人間」(1969年2月23日初放映)
  3. 東宝映画・東宝映像『ノストラダムスの大予言』
    (1974年8月3日公開)
  4. 手塚治虫『ブラック・ジャック』(『週刊少年チャンピオン』)
    第41話「植物人間」(1974年9月23日号)
    第58話「快楽の座」(1975年1月20日号)

1.と3.は被爆者団体や反核団体から、2.は精神障害者の家族団体から、4.は第153話「ある監督の記録」が、脳性マヒの障害者団体とロボトミー手術の被害者団体、東大紛争時に結成された東大精医連から、抗議されたことで「封印」されたよう。

『ブラック・ジャック』は、秋田文庫の全17巻を持ってますが、奥付の裏に小さい字でまるまる1頁分の差別表現に関わるお断りがあるので、全作品を収録したものと思ってました。

でも、上の2作品以外にも、第171話「壁」と第209話「落下物」が未収録(その後、別の本に収録)で、第14巻の「フィルムは二つあった」は、抗議を受けた「ある監督の記録」をリライトしたものだったんですね。知らなかった・・・。

あと、巻末の「現在では視聴困難になっている著名な作品のリスト」を見て、何それ? と思ったのは、昨年フジテレビ系でやってた『トップキャスター』の第3話「恋愛運ゼロの逆襲」が、細木数子の抗議でDVDボックスからカットされたということ。抗議もいろいろね・・・と思ったら、Wikipediaにも載ってました。

2007年8月23日 (木)

ズンタッタター ズンタッタ♪

ダイヤモンドをつーんざいてー しーろい稲妻おーっぱしるー♪

懐かしいアニメ、見ちゃいました。小学生の頃、再放送で見てた『侍ジャイアンツ』。GyaOでやってるのに今日気がついて、第9話と10話を。主人公・番場蛮の大きいものを中から食い破る反骨精神は、いま見ても、昔好きだったやんちゃなバンちゃんでした(^_^)

番場蛮の声は、故・富山敬さん。『タイガーマスク』の伊達直人、『宇宙戦艦ヤマト』の古代進、『タイムボカン』シリーズのナレーターやおだてブタ、『UFOロボ グレンダイザー』のデューク・フリードなど、ホント、子どもの頃は富山さんの声に囲まれてました。

1995年に富山さんが亡くなったときはショックでしたが、OVA『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーの声を残してくれたし、小説『銀河英雄伝説』を読むと、ヤンのセリフが富山さんの声や間の取り方で甦ってきます。

富山さんの声が好きで、相手役の声をマネしてた頃は、声優になりたいと思ったこともあったのに、ぜんぜん違う仕事に就いちゃいましたが・・・。説明会などでマイクを持って話した後のアンケートに、「声がよかった」という回答があったりすると、ちょっとうれしくなる私です(*^_^*)

2007年5月14日 (月)

ジョーよりジョミー

先週(月)、遠くの親友から「GyaOでやってる『サイボーグ009』の映画版、見て」というメールをもらったあと、先月半ばから使っている中古PCで「DRMライセンスファイルが取得できない」というトラブルを発見。GyaOのサポートセンターに問い合わせて、(木)に見えるようになりました。

親友が「笑った」と書いてたように、原作(秋田文庫版全23巻、持ってます)や「♪吹き荒ぶ風がよく似合う」の主題歌が好きだったテレビ版とは比ぶべくもない作品でしたが、こちらの地上波では放送していないアニメ『地球(テラ)へ・・・』が見られるという、思わぬ副産物がありました。

原作(中公文庫コミック版全3巻、持ってます)に対しては、「素材(特殊政府体制による生命管理社会)はいいのに、キャラの使い方がいまいち」と思ってましたが、先週、今週の第4話、第5話を見ると、けっこう期待できそう。

たとえば、原作では成人検査後の教育ステーションE-1077でキース・アニアンとしか絡まないセキ・レイ・シロエを、ミュウ(ESP)因子を持つ少年にして、成人検査前の育英都市でジョミーと絡ませたところ。

まだ母親(血縁関係のない育母)が恋しい年齢のシロエをミュウの船に迎えることに失敗したことで、ジョミーも現時点での力不足を自覚したわけですが、このエピソードがあることで、数年後の教育ステーションでのシロエの反抗的態度やキース・アニアンとの絡みも、原作より面白くなってきそう。

というわけで、(月)の楽しみが、「ER」のほかに1つ増えました(^_^)

2007年3月29日 (木)

アニメ夜話スペシャル

BSアニメ夜話スペシャル「とことん!あしたのジョー」(27~31日)を第1夜から見てます。子どもの頃に再放送をやってた気もしますが、「ジョー」といえば、矢吹丈より島村ジョー(1979~80年放送の「サイボーグ009」)だったので見てなかったし、「こういう話だったのねー」と思いながら。

第1話の、東京タワーと寒風を背景にジョーが登場し、橋を渡ってドヤ街に現れるところなんか、子どもの頃に見ても、たぶんよくわからない高度経済成長の陰のような風景。いっぽう、財閥令嬢の白木葉子は、島にある少年院を慰問するのに専用ヘリを使う金持ちぶり。

昔の少年マンガ・アニメには、貧しい出自の主人公が多かったけど、同じ梶原一騎(高森朝雄)原作のものでも、「タイガーマスク」は好きで「巨人の星」が嫌いだったのは、伊達直人と星飛雄馬の性格の違いもさることながら、あの濃厚な父子関係が苦手だったのよ・・・と改めて思いました。

丹下段平もジョーにとっては父みたいなものですが、実の父と父みたいな人では大違い。隻眼の丹下左膳、じゃなかった段平さんは、ギルモア博士より好きです。

2007年1月14日 (日)

盲目の無線技師

グループタックのアニメ映画「銀河鉄道の夜」を見直しました。

昔、これを文学少年の彼と映画館で見たときは、原作も読んでないし、さっぱりわからなかった記憶がありますが、最近はちょっと賢治づいてるので大丈夫。ジョバンニと母の非対面の会話や通信(無線信号、音)の使い方は、さすが別役実(脚本)と思う反面、同じ通信がらみの色の表現には、ん?・・・と思うところが数ヵ所ありました。

無線については、ジョバンニがパン屋の店先で会う白杖の老人として登場し、銀河鉄道の夢に無線技師として再登場する人物を挿入したこと。幻想と現実、死者と生者をつなぐ目には見えない信号の受信者としてふさわしいし、「盲目の無線技師」の章は、これ以降、他の章と比べて異様に長い原作の「九 ジョバンニの切符」を8つに分割にするブックマークとしても機能してます。

音についても、活版所ですぐ傍の主任さんが無視している電話のベル、6時を打つ時計のボーンという音、パン屋のおじさんがレジをチーンと鳴らす音に、ジョバンニだけが聞き耳を立てたり驚いたりするところが、異世界からの通信、異世界の旅の予兆という感じ。

でも、原作の色の表現がいかされてない部分は謎。アルビレオの観測所の上を回っている青玉と黄玉は、原作ではサファイアとトパーズで、2つが重なったとき「緑いろの両面凸レンズのかたち」になるのに、映画では透過性のない青玉と黄玉が回ってるだけ。

ここが緑にならないと、次に出てくる切符の色の違いにつながらないのに・・・と思ったら、ジョバンニの切符は、裏が白の2つ折で表の色は不明。カムパネルラが原作どおりの白(生)→黒(死)を表す「小さなねずみ色の切符」なら、ジョバンニも「四つに折ったはがきぐらいの大きさの緑いろの紙」でなくっちゃ・・・と思うんだけど。

他の賢治作品にも、「つつましく折られたみどりいろの通信は/いつかぽけつとにはつてゐるし」(「一本木野」)とあったりして、彼のいのちに届く/いのちを支える通信には緑がいいと思うのに、映画では通信の表現が視覚より聴覚に偏ってる感じ。

そのためか、カムパネルラとの別れの前後、原作では「両方から腕を組んだように赤い腕木をつらねて」いる2本の電信柱が登場するのに、映画では電信柱のような街灯が1本立ってるだけ。赤は万人の幸福のために献身する「さそりの火」とつながってるし、2本は「僕たちいっしょに進んで行こう」と約束した2人を象徴してるのに、1人になったジョバンニを1本の街灯で表したみたい。

他にも、天気輪の柱がない丘に三角標だけ出てきたりしますが、黒いオープニングの「では皆さんは、川だといわれたり、ミルクの流れた跡だといわれたりしていた、このぼんやりと白いものが本当は何かご承知ですか」というボイス・オーバーもいいし、黒いエンディングの『春と修羅』序(前半)の朗読もいいし、色以外のところでは、別役実的=盲目の無線技師的「銀河鉄道の夜」、ステキでした。

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