「ごめんね」と「ありがとう」
本日、4月16日(水)11時前、パセリが亡くなりました。
*
12日(土)は、洗面所のトイレにおしっこに来たあと、私がシャワー中の浴室前で、以前のように待ってくれていました。
夕方、動物病院に行くまでの様子は、前回の記事に書いたとおり。
この日の食事は、シリンジ給餌で朝晩の薬入りキドナが13g、自分で「焼津のまぐろ」が8g、「銀のスプーン15歳以上用」が8gの計72kcal。
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13日(日)は、洗面所に行ったと思ったら、トイレのペットシーツに横たわったり、少し開いていた浴室のドアを頭で押して入り、床に横たわったり。
ミントが亡くなる前も、具合の悪さを自分なりに治そうとするように、いつもと違う場所で寝ようとしたので、ドキッとして、
「そこは体が冷えるから戻ろう、ね」
と言うと、起きてリビングのソファに戻り、ペットヒーターが敷いてある毛布の上でいつものように寝ましたが、口元の毛布がよだれで濡れているのに気づき、パセリも頭を置く場所をずらしているようだったので、毛布を交換。
この日の食事は、朝晩の薬入りキドナが13g、自分で「黒缶シュシュ」が11g、「銀のスプーン15歳以上用」が6gの計75kcal。
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14日(月)は、朝、ソファでカチカチ便を2かたまりしていたので喜び、眼科と動物病院(点滴セットを受け取り)に寄って職場へ。
「パーちゃん、病院とお仕事に行ってくるね。だいじょうぶ?」
と言うと、「ん」と目を閉じて返事。
帰宅が19時過ぎになるので、鍵を預けてある散策相手に、夕方様子を見に寄ってもらいました。
帰ると口元の毛布が少し濡れ、腰の下も濡れていたので、交換した毛布の上にペットシーツを敷き、
「おしっこも、ここでしていいんだよ」
と言うと、さっそくソファの上で起きてしたり、寝たまましたり。
朝の排便の続きがあるかと思い、お腹のマッサージをしたとき、少し冷たい気がした後ろ脚もマッサージ。
夜のシリンジ給餌のため抱きかかえると、体がぐにゃりとしていましたが、お腹に食事が入ってしばらくすると、目が丸みを帯びました
体重は変わらず、2.2kg。
輸液は、前日と同じ時間には、左前脚にまだ少し残っていたので、時間をずらし、量も減らして。
この日の食事は、朝晩の薬入りキドナが12g、自分で「三ツ星グルメ15歳以上用」が6g、「黒缶シュシュ」が4gの計65kcal。
*
15日(火)は、朝、換気のために開けた窓から日の当たるベランダに出て、少しの間散策。
「パーちゃん、今日もお仕事だけど、だいじょうぶ?」
というと、前日より少し間を置いて、「ん」と目を閉じて返事。
16:20開始の会議が長くなりそうだったので、前日同様、散策相手に寄ってもらいましたが、お皿の水を入れ替えて口元に持っていくと、時間をかけて飲んだとのこと。
会議が終わって、帰宅したのは20時過ぎ。
夜のシリンジ給餌のとき、やはり体がぐにゃりとして力が入らないようでしたが、これまで同様吐くこともなく、ソファに戻ってしばらくすると、お腹に食事が入ったときの落ち着いた表情に。
肉球の色も少し赤みを帯び、脚の冷たさも感じなかったので、
「貧血、よくなってきたかな?」
と言っていました。
輸液の状況は前日と同じで、そこだけ少しむくみが残った左前脚をさすり、さらに時間をずらしました。
輸液後は気分がよさそうで、机に向かっていた私を
「ニャー」
と何度か呼んだので、
「なあに?」
とパセリの前に行くたび、「大好き」と頭や背中、お腹をなでていました。
この日の食事は、朝晩の薬入りキドナが13g、自分で「三ツ星グルメ15歳以上用」が6g、「モンプチ15歳以上用」が5g、「三ツ星ジュレ15歳以上用」が5gの計71kcal。
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今朝は、パセリと私の様子を見に来た散策相手が、お皿の水を交換すると、ソファの上で起きて飲んだということですが、私はまだ寝ぼけていました。
3ヵ月に1回のがん医療センターの予約が15:00に入っていて、仕事は休み。
このところ、パセリが寝ているソファの前で、長座布団と毛布で寝ていましたが、新年度の仕事や前日の会議疲れもあって、また起きたのは10時半。
ソファの上のパセリに、
「のど乾いた?」
とお皿から少し水を飲ませ、
「お腹空いたね」
と薬入りキドナを用意したときは、パセリが喜びそうなごはんも、いつものようにそのあと用意するつもりでした。
パセリの目は、2月上旬に見えなくなったあと、3月上旬には「少し見えてる?」と思うようになり、どの程度回復したかはわからないけれど、私の動きを追うようになっていました。
昨夜寝るときも、目を覚まして声をかけたときも、
「先にキドナとお薬ね」
とシリンジを持って近づいたときも、パセリは私を見ていました。
抱きかかえると、やはりぐにゃりとしていましたが、ゆっくりと少しずつ、吐かずに飲んでくれたのは昨日までと同じ。
その後、ペットシーツを交換しようとしていたとき、しゃっくりのように「ひく、ひく」といい始め、背中をなでていたら、あくびをするときのように大きく目と口を開け、その目と口から力が抜けたとき、呼吸が止まっていました。
9年前、入院中のミントが長い呼吸急迫のあと、同じように目と口を開けて心停止したとき、親切に診てくださっていた女性の先生が、
「ミントちゃん、息をしなさいっ!」
と指で心臓マッサージをされたので、私もしてみたけれど。
パセリはミントのところに行った。これは現実・・・と思ったとき、開いていたパセリの目を閉じ、ペットヒーターのコンセントを抜きました。
パセリは、腎不全が進行した昨年12月下旬から、毎日の皮下輸液を受け入れ、食欲は低下しても廃絶には至らず、シリンジ給餌も受け入れてくれたので体重は変わらず、無理せずできる場所でうんちとおしっこをして、昨日は好きなベランダも散策し、長く苦しむことなく逝きました。
2日連続で左前脚だけに残ったむくみが気になっていたので、動物病院にも電話するつもりでしたが、「ひく、ひく」といい始めてから逝くまで、指示を仰ぐ暇もないほどあっけなく。
3日前にトイレや浴室で横になろうとしたこと、2日前からソファの上でおしっこし、輸液の吸収が遅くなり、抱くとぐにゃりとしていたことで、パセリはそのときが遠くないことを教えてくれていました。
ただ、「ひく、ひく」が始まったのが、シリンジ給餌のあとだったので、誤嚥させた可能性や心臓が弱ってきたところに給餌で刺激を与えた可能性を考えると、どうしようもなくつらく、メールで知らせたので、お昼にまた来てくれた散策相手にも、
「私がもっと寝ていたら、パーちゃんは今も生きてたかもしれない」
と。
だから、パセリには、
「パーちゃん、ごめんね。今日は病院だけの日だったから、一緒にゆっくりしたかったのに、本当にごめんね」
と言い、
「パーちゃん、ありがとう。大好きだよ。どんな人より、今までのどんなコより、パーちゃんが一番長く一緒にいてくれたんだよ。どれだけ恩返しできたかわからないけど、これからもずっと大好きだからね」
と言い、穏やかな顔をして寝ているようなパセリをなで、シャンプータオルで体を拭きました。
パセリが好きなベランダにも抱いて出て、
「今日もいい天気だね」
と空を見せました。
その後、がん医療センターに行くかどうか迷いましたが、私が入院するたびに留守番してくれたパセリ、二度寝する私を「遅刻するよ!」と叩き起こしてくれた元気な頃のパセリ、昨日まで「ニャー」や「ん」で快く送り出してくれたパセリなら、行けというよね・・・と思って。
放射線科で右乳房マンモグラフィを撮影して、乳腺外来の診察を受けるまで1時間以上。
その間に、動物病院に連絡だけでも・・・と誰もいない廊下で電話し、パセリが亡くなったことを伝えると、先生にかわると言ってくださいましたが、また泣けてきたので、
「使用済みの点滴セットも持参しないといけませんし、落ち着いたら改めて伺いますので、よろしくお伝えください」
とだけ。
がん医療センターの待合室では、泣いている人、泣くのを堪えていそうな人がいると、
「結果を聞いて、不安で、つらいんだな」
と、さりげなく了解し、いたわるような雰囲気が流れますが、今日の私もそう見えたかもしれません。
診察室に入ると、腫れぼったい目をしていたせいか、6年前から診てくださっている先生が、
「こんにちは。ん? 花粉症?」
「いえ、今日のお昼前、猫を看取ったので」
「そうでしたか。何歳だったの?」
「もう少しで20歳でした」
「長生きしましたね」
マンモグラフィの結果は、前回と変わらず。
インプラント再建したのでマンモグラフィが使えない左乳房の温存部分、マンモグラフィではよく写らない以前からの右乳腺の変化(全摘した左乳腺のがんの周囲にあったのと同様と思われる変化)は、診察室のエコーで。
エコーの結果も、前回と変化なしということで、次回は7月。
帰宅後、ミントのときにお世話になった動物葬儀社に電話し、あさって(金)9:30からの家族葬(個別立会火葬)をお願いしました。
ミントのとき翌日にしたのは、入院して不在だったミントが箱に入れられて戻り、違うにおいがして動かないのを、パセリが気にしてたびたび覗き込み、「シャーッ」と言うのを見て、どちらにもかわいそうな気がしたから。
「シャーッ」という猫もいない今は、パセリの体をもう少しこの部屋で休ませたいし、明日は休むと影響があるのは午後だけ、金曜は休んでも影響がないので、明日の午後だけ行ければ行って、帰ったら金曜の朝まで、ゆっくり過ごしたいと思います。
パセリの体が温かいうちは、頭とお腹の下に入れるのに抵抗があった保冷剤も、小さいペットシーツで包んで入れました。
硬直してからも、かわいい顔と体は、今も寝ているだけのよう。
ミントのところに行ったと思い、病院に行くとき空を見上げたら、ミントのときもそうだったように、パセリの魂はこの世界に溶け込んでいるという感じもしましたが、本当にさみしくつらくなるのは、葬儀のあとかもしれません。
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コメント
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寂しいね・・・。
パーちゃん安らかにお眠りくだしゃいね。
まちこしゃん、ご飯食べるのを忘れちゃダメだよ。
投稿: りさ | 2014年4月17日 (木) 12:19
まちこさんもパーちゃんもよく頑張りましたね。
出来ることならもうちょっと長く、20歳を迎えて欲しかった。
いつも読み逃げばかりだけど、パーちゃんのことはいつも気になってました。 パーちゃん本当によく頑張った!!
まちこさんも身体に気を付けて、さみしさと一緒にどっと疲れが来るかもしれないから。
きっと ミントちゃんに今頃会って、これからはママを2匹で天国から癒してあげないとときっと話してますよね。
こころからパーちゃんのご冥福をお祈ります。
投稿: レオママ | 2014年4月17日 (木) 18:01
毎日ブログをチェックして、「ああ今日もパセリちゃん可愛いなぁ、大切にされてるなぁ」と温かい気持ちになっていました。
見送るところまでちゃんとやるということが猫と暮らすということ。そして大切に大切にされていたパセリちゃんは、やっぱり本当にシアワセな猫ちゃんだと思うのです。
頑張り屋で可愛いパセリちゃんと暮らすことができたまちこさんも、本当にシアワセな人間だと思います。
あっぱれ!あっぱれ!あっぱれ!偉かったですよ、ふたりとも。パセリちゃんを大切にしてくれてありがとう。最後まで一緒にいてくれて、愛でてくれてありがとうと言いたいです。私がネコならまちこさんに飼われたい。
私もパセリちゃんの魂がこの世界に溶け込んでいると思います。
投稿: じいや | 2014年4月17日 (木) 19:17
なんと言ったらいいか言葉が浮かばない。
ずっとここを読んでいたし、お互いの愛情の深さもとても深かったから、いまその訃報を知りとても悲しい。
今夜はパーちゃんと一緒にいろいろお話されているんでしょうね。
ずっとまちこさんを見守ってくれていますよ。
「ニャー」って声をかけてくれますよ。
チョコにも知らせてきました。
何を意味するのか「クーッ」て言っていました。
パセリちゃん。よく頑張ったね。そしてここの読者の立場から、いままでありがとう。安らかにおやすみください。
投稿: プル | 2014年4月18日 (金) 00:05
心より「パセリちゃん」の御冥福をお祈りします。
何を記せばいいのか・・・
「まちこさん」も「パセリちゃん」も長い間、よく頑張ってきましたね・・・ご苦労様でした。
ブログの記事や写真に励まされ、私も頑張れました・・・有難う!
「まちこさん」しっかり食べて、しっかり寝て
貴女の御身体を大切にして下さいね。
(遠い空の下より合掌)
投稿: さみどり | 2014年4月18日 (金) 12:22
定期的な通院や点滴、食事の管理など
まちこさんもお疲れ様でした。
パセリちゃんにはたくさんの愛情が伝わっていたと思います。
そしてパセリちゃんからもたくさんの温かい気持ちをもらいました。
お世話に伺うたびにきれいな毛色のパセリちゃんを撫でていたことを思い出します。
体調を崩しやすい時期でもありますので、時間のあるときにはゆっくり休んでくださいね。
投稿: ゆう | 2014年4月18日 (金) 14:52
まちこしゃん。まちこしゃん。まちこしゃん。
もう・・涙がとまらないよ。
まちこしゃんも、パーチャンも、いっぱい愛してあげて、愛してもらって幸せだったね。
投稿: おたま | 2014年4月18日 (金) 15:06
どこまでもパセリちゃんに寄り添う介護に、
いつも感嘆していました。
人間も猫も、超高齢者介護は同じだなあと。
ご自愛くださいますように。
投稿: こはる | 2014年4月18日 (金) 17:28
>りさしゃん
どうもありがと。
「お庭」や「お部屋」でも、お気遣い感じていました。
cocoちゃん、大切にしてあげてくださいね。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 19:14
>レオママさん
ありがとうございます。
結局、「20歳」とサバを読ませてもらいました・・・。
9年前、病院でミントを看取ったときもつらかったけど、
自宅で自分の手の中で看取ったのも、よかったと思う反面、
つらさはありました。
ミントが亡くなったとき、私はパセリがいて救われたけど、
今は、私がひとりになっても、
パセリがミントと一緒にいると思えるのが救いです。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 19:24
>じいやさん
ありがとうございます。
最期をときを思うとつらいけれど、パセリも、先に逝ったミントも、本当に幸せな時間をくれました。
思い出す一瞬一瞬が微笑ましく、輝いていることに癒されます。
ふふ、私が猫なら、パイラちゃんみたいにこれからの猫生をじいやさんと過ごしたい。
パイラちゃんみたいに、オラオラ~って、でもギューっと抱きしめてもらって。
なぜでしょうね、ミントのときも、パセリのときも、つらいのに、体を離れた魂はこの世界に溶け込んで、私を包んでいると感じます。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 19:42
>プルさん、チョコちゃん
ありがとうございます。
プルさんのブログで、トムちゃんたちの訃報を知ったとき、
私もとても悲しかったです。
チョコちゃんの具合はいかがですか?
パセリも一度、甲状腺機能亢進症を疑って検査したことがありましたが、もしそうであれば、腎機能に関する数値も実際の状態よりもよく出ていると言われ、ドキドキでした。
慢性腎臓病(腎不全)は、高齢猫に多い病気なので、多尿多飲など日常生活中のサインに、どうぞ気をつけてあげてくださいね。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 20:13
>さみどりさん
ありがとうございます。
眠気には勝てずに寝ていますし、お腹が空けば食事もとっています。
それを悲しく感じることもありますが、ご安心ください。
パセリが好きだったベランダで、今年もローズマリーが開花し、バラも開花に向かって成長しています。
昨年末からこれまで、あまり手をかけていないので、パセリが喜ぶものを植えたい・・・と思っています。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 20:59
>ゆうさん
パセリが何度も何日もお世話になり、ありがとうございました。
3年前の私の入院では、当時も高齢で慢性腎臓病だったパセリを置いて入院することが、自分のことより心配でしたが、ゆうさんがいて、パセリも私も乗り切ることができました。
9年前もそうでしたが、あの葬儀場で送ってあげられてよかったと思います。
またブログで、メルちゃん、メイちゃん、リンちゃんを見守らせていただきますね。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 21:16
>おたましゃん
うう、美しすぎるおたましゃんの涙を想像してしまいました・・・。
私が愛したよりも、いつもいっぱい愛された思いのほうが強いです。
もっと恩返ししたかった・・・という点ではつらいけど、こんなに愛されて本当に幸せでした。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 21:23
>こはるさん
ありがとうございます。
猫の19~20歳は、人間の92~96歳と考えると「超高齢者」。
いっぽうで、幼い頃から育てた猫は、いつまでも「子ども」のようで、看病しながら、その両方に対する気持ちを行き来していました。
小さい体で、まるごとの生老病死を見せてくれたと思います。
投稿: まちこ | 2014年4月20日 (日) 22:52