がんセミナー
演題は、
第1部 「福井県のがん対策について」、「福井県立病院における陽子線がん治療」
第2部 「私の流儀~超多忙に生きるために~」
という2部構成。
陽子線がん治療の話は、1月の病院主催の公開講座より詳しく、第2部との間の休憩時間に質問も受け付けるとのこと。
せっかくなので、先日の新聞(治療対象に乳がんの追加を目指す)を読んで、知りたかったことを質問しました。
- 2015年度から乳がんも治療対象になる?
- 手術の場合、切除した組織の病理診断をもとに補助療法を選択するが、切除しない陽子線治療では、治療前の針生検やマンモトームの診断で補助療法を選択する?
- 治療対象となる乳がんの種類や大きさは?
- 非浸潤がんも対象となる?
- 非浸潤がんが乳管内伸展している場合は?
まだ予定ということなので、伺ったことを書くのは控えますが、
「私は2度手術して、2度目は全摘で再建したんですけど、乳がんの場合、陽子線治療が可能になれば、整容性の面でもメリットが大きいですね」
と言ったら、そうなるように実績を積み重ねていきたいとのことでした。
第2部は、ジャーナリストの鳥越俊太郎さんによる80分の講演。
高校受験、大学受験、就職試験の際、嫌いな努力をせずに合格し、記者として戦場に行った際も、弾は当たらず、地雷も踏まず、「俺はついている」と思ったという鳥越さん。
昔から、集中力と好奇心、直感を流儀として、「ついている」人生だったので、自分ががんになるなんて考えたこともなかったそうです。
でも、日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで亡くなる時代。
がんによる死亡の1位は、男性が肺がん、女性が大腸がん。
そこから、なぜ女性の1位が大腸がんなのか、自分の大腸がんの体験談から考えてほしいという話になりました。
2005年の夏、鳥越さんは、便器の水が2度ほど赤黒く染まり、その後、真っ赤に染まることがあったとき、「痔だと思いたい! でも、がんじゃないの?」という直感にしたがって、人間ドックを受けたそう。
一般的なドックでは大腸がん発見に唯一役立つ便潜血反応、精密検査として行われる大腸内視鏡検査、鳥越さんが選択した腹腔鏡手術について、会場の笑いも取りながら詳しく紹介したあと、先の疑問に対する考えとして、
「女性のがん死亡の1位が大腸がんなのは、発見が遅い、他の臓器に転移してから見つかるからじゃないか。内視鏡検査を行う医師の大半が男性で受けづらい、痛みがないと受診しないからじゃないか。でも、がんで痛むのはよほど進行してから。早期のがんは痛まない」
大腸がんと肺、肝臓への転移で4度の手術を受け、ステージⅣの患者でもある73歳の鳥越さんの立ち姿は、テレビで見るよりマッチョで若々しく、週に3回ジムに通い、仕事はがんになる前の3倍しているとのこと。
80分という講演時間は、話し下手な講師なら途中確実に居眠りしますが、あっという間に感じました
この記事へのコメントは終了しました。
コメント