声の感触
昨日、第15回「ふくい風花随筆文学賞」の授賞式と第17回「平成独楽吟」の表彰式が市内でありました。
それぞれ記念イベントもあって、前者は朗読会&特別講演会(津村節子さん)、後者は橘曙覧生誕200年記念講演会(新井満さん)という内容。
で、後者も面白そう・・・でしたが、時間の関係で前者へ。
朗読会は、今回の一般の部・高校生の部の最優秀賞作品に過去の最優秀賞作品から津村さんが1編選んだものの計3編を、女性フリーアナウンサーが朗読。
この朗読が心地よくて(合間に入ったヴァイオリンとピアノの演奏もですが)、いまさらながら、目から入る表現と耳から入る表現って、こんなに感じ方や伝わり方が違うのね・・・と思いました。
昨年3月以来、乳がんの局所再発、2度の入院・手術、休んだ仕事の消化など、ストレッサーには事欠かず。
ひととおり終えた今になって、目前の治療や仕事をこなしていたときとは違う疲れを感じることがありますが、あの声に触れただけでも行ってよかったです
その後の講演会は、対談形式。
印象に残ったのは、夫の吉村昭さんを亡くし、もう書かない、東京を離れたいと熱海のホテルで過ごされていたとき、かかってきた1本の電話が別の世界からのものに感じられ、電話の向こうがそうなのか、今いるこちらがそうなのかわからなくなった・・・という話。
その電話の声の感触はどんなだったのか、『遍路みち』所収の短編の題材になったそうなので、読んでみようかな・・・と思いました。
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