患者同士
先日、ステージ0の大腸がん(がんが大腸の粘膜の中にとどまっている段階)で、4月に内視鏡手術を受けた80代の方と話す機会がありました。
同じ頃に、違う病院に入院していたので、たまにお会いすると、「体調は?」「おかげん、いかがですか?」が挨拶代りになってますが、詳しい話は初めて。
「あなたのは何ていうがん?」
「非浸潤性乳管がんです」
「それは保険下りた?」
「はい。手術給付金は下りないかなぁと思ったんですけど、20万ほど」
「それはよかった。僕の入ってるがん保険は古くて、ほとんど出んかったね」
「同じがんでも、悪性新生物と上皮内新生物で扱いが違う保険もありますよね」
「その上皮内のほうで15cmほど取ったんやが、娘が問い合わせて『お父さん、これは出ないわ』て」
「それで、今はどんな治療してるの?」
「ホルモン療法の話はあったんですけど、してなくて」
「やれることがあったら、何でもやったら? 僕の家内も、先に逝くとは思っとらんかったが、乳がんで亡くなってね」
「そうでしたか・・・」
「僕も前立腺がんのほうは、今も1本3万円する注射をしとるけども、寿命が先に来るかもしらんし、打たない高齢者もいるらしい。が、やれることがあったらやったほうがいい」
「そうですね・・・。私もまたすぐ検査ですし、主治医の先生とも相談して、また考えてみます」
それから、甲状腺がん、白内障と緑内障、ホルモン療法や最近の分子標的薬の話と続き、読んだばかりだという本をお借りしました。
大腸がんで亡くなった妻との関係を軸に、「生と死」「女と男」「金銭と名誉」「孤独と交際」「幼年期と老年期」「異邦と祖国」に対する思索を綴ったこの本を、どんなふうに読まれたのかなぁ・・・と思いながら、いま途中まで読んでるところです。
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