『動物詩集』
ちょっと借りたい本があって、図書館に寄ったついでに借りました。
初刊は昭和18年9月。
借りたのは、上の画像リンクの本(日本図書センター『わくわく!名作童話館 8』)ではなく、ほるぷ出版『名著復刻 日本児童文学館 2』。
「いろいろな動物の生活を見てゐると、どういふ生きものにも私たち自身の生きてゐる有様が、ところどころに見られる」という序文、目次、序詩に続き、春夏秋冬の4部にわたって1、2ページに1篇ずつ、身近な動物のうたが収められています。
「猫のうた」は冬の部。
猫のうた
猫は時計のかはりになりますか。
それだのに
どこの家にも猫がゐて
ぶらぶらあしをよごしてあそんでゐる。
猫の性質は
人間の性質をみることがうまくて
やさしい人についてまはる、
きびしい人にはつかない、
いつもねむつてゐながら
はんぶん眼をひらいて人を見てゐる。
どこの家にも一ぴきゐるが、
猫は時計のかはりになりますか。
うちのパセリは「時計のかはり」じゃないけど、私が遅刻しないように起こしてくれるし、長風呂してると溺れてないかと見にきます
同じく冬の部の、一つ前は「犬のうた」。
犬のうた
あんまり犬は人になれてしまつて、
もうだらしのないどうぶつになつてしまつた。
いつも
のらのらと用もないのに
道ばたでおしつこばかりしてあるく、
おしつこがきつと東西南北を
知らせてくれるのでせう。
けれども
月夜のばんに白い犬を見るのは
美しいものですね、
月からころがりおちたうさぎのやうだ。
室生犀星、猫派ですね
ちなみに、序詩(生きものの/いのちをとらば/生きものはかなしかるらん。/生きものをかなしがらすな。/生きもののいのちをとるな。)を読むと、ひろく動物好きだったと思われますが、昭和18年という刊行年を考えると意味シンです。
序文には「私がもつと少年のやうに若かつたら、面白い詩が書けたであらうと、さう思つたほどです」とありますが、昆虫の詩も多くて、私の虫めづる少女の頃も思い出させてもらいました。
コメント
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パセリちゃん 長風呂だと心配して見に来てくれるんですか?!
羨ましい
お風呂に入れられるのは嫌いなくせに 猫って水周り好きですよね。 カイもアビルもバスタブを使って半身浴してる時には
珍しそうに水を見に来ます。
でもこの間滑って 私の背中とバスタブの間にアビルが落ちて
びっくりして 私の背中を引っかきました。
投稿: レオ | 2008年6月24日 (火) 21:45
本と飲み物を持ち込んで半身浴することが多いので、気がつくと1時間ほど経ってることが・・・。
そういうとき、パセリが「ニャー」と言って浴室のドアをたたくので、ちょっと開けて「溺れてないよ~」と顔を見せます。
その後は、バスタブのふちに座って待ってることもあれば、ドアの前の洗面台で「お風呂に入るマネ」をしてることもあります。
アビルちゃんとカイちゃん、一緒に見にきますか?
引っかかれるのは困るけど、家族風呂って感じでいいですね~。
わが家もミントが元気だった頃は、一緒に見にきて、ただでも狭い浴室がよけい狭くなってました
投稿: まちこ | 2008年6月24日 (火) 22:37