病状・治療内容等説明書
昨日は11:10に病院に着き、外科受付で「先に済ませてきてください」と言われ、血液、尿、胸部X線、心電図、呼吸機能の術前検査へ。
診察は11:30の予約でしたが、12:05に外科に戻ると、すぐに順番になりました。
はじめに、「病状・治療内容等説明書」をもらって説明を受けました。
病名:左乳腺腫瘍(異型乳管増殖症):いわゆる前癌病変です
症状:マンモグラフィにて石灰化あり
病態:前癌病変ですので、将来的に癌化する可能性があります。石灰化部分の切除が必要です。
治療:手術による部分切除
術後の病理検査:前回のマンモトーム生検は、石灰化のごく一部を生検したのみです。よって、石灰化の一部が癌化している可能性もあります。術後の病理検査にて乳癌であった場合、追加治療が必要になります。
腫瘍の範囲が広い場合:追加切除が望ましい
腫瘍の範囲が狭く、大部分が切除されている場合:術後に放射線治療術後合併症:出血、創部感染など
続いて、「質問したいことをまとめてきたんですけど」と、一昨日の記事とほぼ同じ項目を書いたノートを机の上に出して、見てもらいながら質問しました。
まずは、「異型乳管増殖症というのは、ADHと同じですか? やっぱり切らないといけないものですか? 失礼とは思いますが、今回の治療の出発点は、その病理結果なので」という確認から。
そして、手術の流れについて。
上の説明書にある「腫瘍」は、実際には、しこりもない、肉眼では判らない石灰化部分なので、当日朝にマンモグラフィで位置を確認し、刺し込んだフックワイヤーを目印に、全身麻酔をして切除。
たぶんドレーンも必要なく(今回はリンパ節切除がなく、切除範囲が狭いから)、術後の経過が良好なら、3泊4日で退院できるとのこと。
これは、本で読んだ非浸潤がんの温存手術と同じ。
なので、その本にあった切る場所やへこみを目立たなくすることについても聞いてみました。
「もちろん傷や変形については配慮してますが、こちらはきれいになったと思っても、なかにはそう思われない方もいます。求める基準の違いというか。でも、美容整形ではなく、治療だから、そこはわかってほしい」
「ええ。まずは治療ですよね。ただ、今回は1回目の切除だから、できるだけ・・・と思って。それに、私の基準は(首を指して)これですから」
「ああ、きれいですねえ。どこで切ったんですか?」(と外科の先生は必ず言う)
「傷口を側面の方に持ってきたり、周囲の組織を寄せて埋めたりはできますか?」
「位置はまた当日確認しますが、あまり離れた場所からだと、傷が長くなったり、取り残しが出たり、引きつったりする場合もあります」
「埋めるほうは?」
「開けてみないと周囲の組織の状況はわかりませんが、無理に寄せると不自然になることもある。だから、状況に応じて、努力目標ということでいいですか」
そんなことも含めて、非浸潤がんがあった場合のこと(追加切除ではセンチネルリンパ節生検ができない理由とか、放射線治療は50グレイ以上になるかとか)もいろいろ伺いました。
「前からこんなに知ってましたか?」
「いいえ。前回、異型乳管増殖症って言われてから、それは何?とか、標準治療は?とか思って、乳がんサイトや一般書を見てもあんまり載ってなかったので、CiNiiで検索して、病理の論文とか乳癌学会のアブストラクトの無料ダウンロードのを・・・」
「わからないから医者任せという患者さんもいらっしゃるけど、こちらは他人の臓器を切り取るなんて、普通に考えたらとんでもないことをするわけだから、ご自分の病気をこれだけ理解して質問されると助かります。また何でも言ってください」
お昼どきに1時間も話して、診察室を出たら午後の患者さんが待ってたので、ちょっと申し訳なく思いました。
でも、12年診ていただいた甲状腺がんの先生とは、手術の前から何でも話せて信頼できたし、今度の先生とも・・・と思ってたので、申し訳ないけど、話せてよかったです
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コメント
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はじめまして。
まちこさんのブログ、本当に参考になります。
と申しますのも、今の私の状況があまりにもよく似ており、私の場合は人間ドックでひっかかり経過観察を経て、マンモトーム生検→ADH診断→切除手術→病理の結果待ちという状況にあるからです。傷口は(想像以上に長かったのですが)乳房のカーブに沿ってサイドにあり、変形は全くありません。術後の家族への説明から、先生が随分とご配慮くださったこともわかりました。まちこさんの手術も無事に終わりますようにお祈りしております。
投稿: emiemi | 2008年4月18日 (金) 21:56
こんにちは。先日は拙宅へおいでいただきありがとうございました。
とても嬉しかったですv
先生への質問、充分になされたようで良かったですね。先生からも、・・・質問されて助かります・・・嬉しい言葉だし、安心できますね。
手術無事に終わりますように、私もお祈りしております。
投稿: かける | 2008年4月18日 (金) 22:43
>emiemiさん、はじめまして。
同じADHで手術されたんですね。コメント、ありがとうございます!
切り口は、石灰化部分の場所によるそうですが、私のマンモトーム痕も上部外寄りなので、当日フックワイヤーを刺した後、また「このへん? このくらい?」と相談したいと思います。
病理結果を待つ間は、やはり落ち着かないと思いますが、お互いに追加治療の必要なしだといいですね。
emiemiさんのご無事を、私もお祈りしています。
投稿: まちこ | 2008年4月19日 (土) 05:42
>かけるさん、こんにちは(^_^)
私は、腎臓内科に22年、甲状腺外科(こちらは完了)に12年通い、主治医の交代や転居による転院も経験してるので、変に病院慣れしてるかも・・・です。
でも、納得して治療に臨むには、主治医との充分な話と信頼が不可欠なので、そろそろ今度の先生とも・・・と思ってました。
かけるさんの入院は、私が退院してからですね。
すべての手術がうまくいきますように、私もお祈りしています。
投稿: まちこ | 2008年4月19日 (土) 07:22