メディア・リテラシー
昨夜(日付は今日ですが)、寝る前に、こんな記事を読みました。
「段ボール肉まん」はやらせ、中国TVが謝罪
(YOMIURI ONLINE)
「やらせ? ホントに?」と怪しく思いながら、もう遅かったので寝ましたが、今朝の「スーパーモーニング」で、鳥越俊太郎さんが「僕はそう思ってましたよ」と発言してるのを聞いて、失礼ながら、「後出しじゃんけんみたいじゃない?」と思いました。
あの映像を「報道のプロ」の視点で見ると、段ボールを混ぜる様子が正面から撮られ、潜入取材にしては不自然だったとのこと。「そう思ってましたよ」という鳥越さんが、「やらせ」報道以前にも、そうコメントしていたかどうかは知らないので。
で、私が思ったのは・・・。
日本のメディアは、「段ボール肉まん」報道を通して、多くの視聴者に「中国って国内もひどいんだね」と思わせときながら、「やらせ」報道があればあったで、一斉に「なぜそんなことを?」と中国メディアを追及する姿勢になり、自分たちが先のニュースを鵜呑みにして広めたことは、批評の対象にしないのね・・・ということ。
すっかり騙されたというなら、「報道のプロ」のメディア・リテラシーも素人並みということだし、「やらせ」報道が出てから「そう思ってましたよ」と言う人がいるなら、個人的見解としてでも、なぜもっと早く言わなかったの?・・・とも。
そういう私は、先日の「バンキシャ!」で、番組スタッフが作った「段ボール肉まん」を出演者たちが割ったり嗅いだりしてたときも、怖いもの見たさの好奇心いっぱいで、情報の真偽なんて考えてもみませんでした(^_^;)
- メディアはすべて構成されている。
- メディアは「現実」を構成する。
- オーディアンスがメディアを解釈し、意味をつくりだす。
- メディアは商業的意味をもつ。
- メディアはものの考え方(イデオロギー)や価値観を伝えている。
- メディアは社会的・政治的意味をもつ。
- メディアは独自の様式、芸術性、技法、きまり/約束事をもつ。
- クリティカルにメディアを読むことは、創造性を高め、多様な形態でコミュニケーションをつくりだすことへとつながる。
FCT メディア・リテラシー研究所の故・鈴木みどりさんは、『Study Guide メディア・リテラシー 【入門編】』(リベルタ出版、2004年)で、メディア・リテラシーに必要な基本概念を上の8つにまとめています。報道・情報番組に対しては、うっかりすると、1.と2.を忘れがち。
今回は、複数のコメンテーターから「『やらせ』報道も捏造では?」という感想も出てますが、どっちにせよ鵜呑みはダメよね・・・と改めて思いました。
« 作る・買う・いただく | トップページ | マンゴー三昧 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント