ミントの夢
年末なのに、お盆に関係あるものばかり読んでるからか、亡きミントが夢に出てきました。「銀河鉄道の夜」は、日本でいえばお盆の頃、死者の魂を天上へ乗せていく列車の話だし、「玉音放送」が流された8月15日も、お盆と重なって戦死者の鎮魂と平和を祈念する「終戦記念日」になったわけだし。
夢の中のミントは、元気だった頃と同じく丸々として毛並みもツヤツヤで、私とパセリのところへトコトコと現れました。頭から背中を撫でていると、黒いツブツブがあったので、「ミンちゃん、虹の橋の野原にノミがいるの? じゃあ、フロントラインしとこうか?」と、肩甲骨の間にフロントラインを落とし、「パーちゃんもね」とパセリにもして、私にはわからない会話を交わす彼女たちを眺めている・・・という夢。
昨日、うちに来た人に「これ、動物病院でもらった来年のカレンダーなんだけど、1月11日はイヌの日、2月22日はネコの日ってちゃんと書いてある。ミントの命日、ネコの日なんだよ」と言ったからかもしれないし、夜、ますむら・ひろしの『イーハトーブ乱入記-僕の宮沢賢治体験』(ちくま新書、1998年)を読み始めて、「猫の事務所」のかま猫やネコの姿で描かれたジョバンニの挿画を見たからかもしれないけど。
いずれにせよ、自分で見た夢なのに、2日遅れのすごくうれしいクリスマスプレゼント・・・という感じでした。
ところで、『イーハトーブ乱入記』では、ネコのマンガ家としてのますむら・ひろしの出発点が、デザイン学校卒業前に水俣病の実験で苦しむ猫をテレビで見たことにあったのを知り、氏が描くネコと石牟礼道子の小説のネコが、水俣病という根っこでつながってたのかと思ったり、「銀河鉄道の夜」の最終形・初期形をマンガ化=視覚化するにあたっての解釈のあゆみを知ったりと収穫大。ますむら版『銀河鉄道の夜』をまた読み返したくなりました。
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