予約患者の憂鬱
昨日は、14:00に予約していた病院で、いつものように検査・診察を受けてきました。この病院にも1度入院しましたが、そのときの病棟は建て替えられ、一昨年からヘリポート付きの新棟になってます。
作家・宮本百合子の最初の夫で、『伸子』の佃のモデルになった荒木茂が、咽喉結核で死去したのもこの病院。開院が大正14年、荒木が亡くなったのは昭和7年、その後、戦災で一部焼失、昭和23年の震災で全倒壊したらしいので、変わらないのは場所だけですが。
さて、今回の待ち時間は、長いときの1/2~1/3程度の約1時間と短かったのですが、ここ最近の体調不良もあって疲れ果て、帰宅後はベッドに直行して数時間寝ました。
病院といえば、やはり多いのはお年寄り。帰るとき、正面玄関の掲示板に貼ってある紙が目に留まりましたが、ワープロで打たれたその紙は、患者の意見・要望に対する病院の回答。これもお年寄りの患者さんが投書されたのかしら・・・。
1枚目は、薬をもらうだけなのに、待ち時間が長すぎるという意見。診察せずに薬を処方することはできないので、なるべく待ち時間が短くなるよう努力するという、それしか答えようがないわねーという回答でした。
2枚目は、待っていると疲れるので、横になれる場所がほしいというもの。回答は、具合が悪いときは申し出れば、順番を優先するし、ベッドで横になってもらえるという、急患ならともかく、持病で通院している慎ましい患者には、およそそぐわないもの。
本当に具合が悪いときは、予約通院なんかできないし、周囲を気にしない人は、長椅子で完全に横になってますから。患者専用リクライニング・ルーム(コインロッカー、リクライニングチェア、ハーフケット完備)があれば、格好のお昼寝タイムになるんですけど・・・無理か。
そして3枚目は、病院前に停まっているタクシーが中型だと、乗って帰ったときに「恥ずかしい」ので、小型車を増やしてほしいという意見で、タクシー会社に伝えるという回答。
中型タクシーで自宅前に乗りつけるのは、近所に対して恥ずかしいという「隣組」の目。これが一番考慮していただけたようでした(^_^;)
コメント
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月見の大きい病院すっかり変わりましたねー。しかし興味深い問答集です。「立場がちがう(のでこんな解答で許してくれよ)」といわんばかりの病院側の鮮やかに突き放したくて仕様がない姿勢と、3番目の「わたしら(病院関係者でも)もそうゆう人目は気になるで何とかゆってみるわの」とゆう個人レベルでの目線な解答のコントラストが見事です。でも都会やったら「小型」で帰ると「わざわざ何十分も待って小型つかまえて乗ったんじゃないかしら」と思われるところだろう。
投稿: 壱景 | 2006年6月 7日 (水) 11:00